カテゴリ:魂に効く絵本( 15 )

この世界に恋して

私の暮らす北海道の山村では、もう一週間くらい前から銀世界です。
(今日なんか、吹雪だったりします^^)

でも、本州ではまだ紅葉だったりするのですね!


では、この絵本もまだ遅すぎない?とあわてて取り出した一冊
  

メルマガ魂に効く絵本  ~絵本は恋に似ている~ 2005.11.30 第12号

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『ボビーとそらいろのヨット 』

  マーガレット・バーディック 作、童話館出版(3歳くらいから)

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 ~あらすじ~


  ボビーはカワウソの男の子。

  ある秋の日、アナグマさんのお店で、素敵なヨットを見つけました。

  
  大きな白い帆のついた空色のヨット。

  「ビーバーさんの作品。いいものと交換します」
                  の札がついてました。



  こんな素敵なヨットと交換してもらえるほどの「いいもの」って
  いったいなんだろう?


  きれいに色づいた森の木の葉は すぐに茶色くなってしまう。

  おいしい小枝は 食べたらなくなってしまう。

  川底できらきら輝く小石は 乾いたら何でもないただの小石。


  

  なかなかいつまでも喜んでもらえるものが見つけられません。



  夕日を眺めながらヨットのことばかり考えていた日の夜、

  ボビーは空色のヨットで遊ぶ夢を見ました。



  ヨットは金色の夕焼けの海に浮いていました。

  帆は、綺麗な秋の森の色。

  空のお月様は、きらきら光る小石のようでした。


  次の朝、目が覚めるとすぐに、

  ボビーは絵を描き始めました。




  美しい色の絵の具で、夕日のしずむ、カエデの森を描きました。

  そのなかにきれいな木の葉と小枝と、
 
  きらきら光る小石を、いっぱい描きました。



   「すばらしい絵だよ、ボビー!」とアナグマさんがいいました。

   「これなら空色のヨットと交換してあげるよ。

      きっとビーバーさんがいつまでも喜んでくれるからね。」





      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'






この美しい世界に恋して、恋いこがれて、

その想いの結晶が「芸術作品」なのだ。



いくら心奪われても、

決して手の中にとどめておくことのできないもの。


 秋の森の 木の葉の色。

 金色の 夕焼け。

 濡れた小石が 川底で日の光を反射する。


 帆に風をみなぎらせたヨットが描く マリンブルーの海の白い航跡




「恋う」は 「請う」であり

      「乞う」である。


どうかもう少し近くに、と請い願うこと。


どうか触れさせてください、と、

どうか一瞬でも長く ここにとどまってください、と乞うこと。



「恋」は「来い」にもつながる。

決して手に入らぬもの、決して手に届かぬものを、

声をからして呼ぶ声。


それが、芸術作品を生み出す原動力。



決して手には入れることが出来ないけれども、

希求することをやめることもできない 崇高なものへの憧れ、恋。


決して所有することのできないものから引き起こされる心の震えを 

いかに上手く再現するかの 技術の追求に、

その恋うる想いを昇華させる。


それが芸術。




ビーバーさんは大きな白い帆を張った青いヨットの姿に

なにかをかき立てられたのだろう。

だから模型を作らずにいられなかった。


その心の震えや胸の高まりを

もう一度呼び起こしてくれるほどの質の高さを目指して、一心に。



ビーバーさんの感動と憧れがこもり、

手塩にかけて丁寧に作られたヨットは、

同じくらいの想いと熱意の込められた

ボビーの絵となら、交換できた。


良い作品はそれなりの対価を求めるのだ。




この絵本の最後のページで、

ビーバーさんはボビーの描いた絵を眺めながら、手仕事に励んでいる。

窓の外は雪景色。

雪に閉ざされた冬の間、ビーバーさんは温かい室内で、

木を削って新しい作品を作りながら、ボビーの絵を愛でる。


身の回りの世界の美しさに、幼い少年が息をのみ、目を見張った。

その純粋な悦びと驚きがそのまま表現されている、絵。

冬の過ごし方として、なんて豊かなことだろう。





      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'




一瞬のきらめき、一瞬の感動を

     形にしてとどめておきたいのだ。


その心の震えや胸の高まりを

もう一度呼び起こしてくれるもの。

それを所有したいのだ。




私たちはこの地球に恋して生まれてきた。

その美しさに触れる度に胸が躍る。

心の琴線が高鳴る。



恋いこがれるばかりで

決して手に入れられない はかなくも崇高な現象たち。


 蜘蛛の糸につらなる朝露。

 雨上がりの虹。

 真っ黒い雨雲を切り裂いて走る稲妻。

 天青石の空に浮かぶローズクォーツの夕焼け雲。

 美しく咲き誇り、あっという間にしおれていく花々。

 あどけなさをすぐに卒業してしまう幼子たち。

 いずれ 別れの時が来る 愛する存在たち。



決して手中に収めておくことは出来ないけれども、

希求することをやめることもできない。



私たちは その苦しい恋を 芸術に昇華し続ける。



どうかもう少し近くに、どうか一瞬でも触れられますように、

と請い願う。


どうか一瞬でも長く ここにとどまっていてくださいと乞う。



その想いこそが芸術作品を生み出す原動力。





      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'




動物たちが主人公の可愛らしいミニサイズの絵本。

でもその可愛らしさにだまされてはいけない。

この絵本には、「芸術とは何か」がつまっているのだ。



幼いうちにぜひ出会って欲しい一冊。




      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'




『ボビーとそらいろのヨット』 
マーガレット・バーディック 作、 わたなべ しげお 訳
童話館出版(読んであげるならおよそ三歳から)

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by tamahomishio | 2005-12-01 16:17 | 魂に効く絵本

エルマおばあさん

木の葉が色づき、舞い散る 晩秋となりました。

ここ 北海道では、初雪も舞いました。


全ての生命活動が一旦休止するかに見える、

北の国の厳しい冬の訪れです。



そこでこの季節、「死」を見据える絵本を選んでみました。

  

魂に効く絵本  ~絵本は恋に似ている~ 2005.10.27 第11号

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『さよなら エルマおばあさん 』

  大塚 敦子  写真・文、小学館(10歳くらいから)

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 ~あらすじ~


  ある夏の終わり、エルマおばあさんは、お医者さんから、

  病気でもう長くは生きられない、と言われました。





著者の大塚敦子さんと 以前から家族ぐるみのつきあいで、

孫のように可愛がってくれていたというエルマおばあさん。



その大塚さんが、許可を得てエルマおばあさんの自宅に住み込み、

介護を手伝いながら撮った写真で構成された

ドキュメンタリー写真絵本。



外出前にお化粧するエルマおばあさん。

老人クラブの朝食会で友人たちと談笑するエルマおばあさん。

庭で草花の世話をする姿。



その後、

 ゆっくりと 衰弱していくエルマおばあさんの姿。



  「それは、体が旅にでる準備をしているからなんだよ」
  本書19pより



点滴を付けた寝姿。

そして、延命治療をしないで欲しい、という要望書に
サインするシミの浮いた手。


弟との、子どもたちとの、親戚たちとの、

別れを惜しむシーンの数々。




とうとう、歩けなくなります。


酸素吸入器の細いチューブを鼻に刺した顔は、
以前よりも 一回り小さく見えます・・・。



  そして、まるでゲームでも楽しむみたいに、
  こんなことも言いました。

  「わたしは、自分の死ぬ日を決めたからね。

  その日付を紙に書いてかくしておいたから、

  私が死んだあと、さがしてごらん。」   p43より





そしてある日、

その日がエルマおばあさんの決めた日だ、ということが、

家族にもわかりました。



その夜、みんなは寝ないでエルマおばあさんにつきそいました・・・





      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'





 “この本は、子どもたちだけではく、お父さんお母さんにも、

 ぜひ読んでいただきたいと思います。

 そして、子どもといっしょに、

 「人の命には限りがあり、だれにも必ず死を迎えるときがくること」や

 「死が訪れる瞬間は苦しくないこと」を

 話し合ってほしいと思います。”

   本書の帯より(ホスピスケア研究会代表 季羽倭文子さんの言葉)




      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'





エルマおばあさんの淡々とした姿。

それが写真である、という重み。

迫り来るリアリティ。




最後まで、強いまなざしを持ち続けていた彼女。


しわくちゃの、一回り小さくなった顔の中の

意志に満ちたまなざし。

力強い瞳。




それは、


  自分の死に方を自分で決めた満足感と誇りで


        輝いているのだ。





      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'





死は破滅でも敗北でもない。

死は忌むべきことではない。


人生という作品の大切なエンディングなのだ。

クライマックスを経たあとのエンディング、大団円。


一年は、冬があって初めて完全な一年なのだ。

1日は、夜があって初めて完全な1日なのだ。



天寿を全うした老人の死は、

季節が来て舞い落ちる木の葉のように静かで

そして 尊厳に満ちている。



それは、物事のあるべき姿を思い起こさせる。



季節は巡る。

夏が過ぎ、青々としていた木々の葉は 色を変えていく。

そしてある時、そのときが来たことを知る。

葉は、風に手を取られ そっと枝から離れる。

旅立つ。

それはとても自然なこと。





      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'





考えてみれば、


今まで生きてきた数え切れない数の先人たちも、

一人残らず死んだのだ。


今生きている私たちも一人残らず死に向かいつつあるのだ。


誰一人死を免れないのだ。

むやみに恐れることはないのだ。

誰にだって訪れることなのだ。

全員が通り抜けるところ。




  すごく普通のこと。

  特別なことじゃない。





命は大いなる流れに浮かぶ泡沫だ。

かつ消え、かつ結び、を繰り返す。

泡が消えても、元の流れに戻るのみ。

そして、また泡を結ぶこともあるのだ。





      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'





しかし、死は痛ましい。

 嘆きと 喪失の哀しみに 満ちている。



パール・バックの「母の肖像」の中の一節を思い出す。




   「(こどもは天国で安らかにしていると)考えたからといって、

         母親の腕と心が充たされると思うんですか?」


            (中略)


   「肉体は何でもないでしょうか? 

    私は自分の子どもたちの肉体を愛しました。(略)

    私が生んで、可愛がって、洗ってやり、着せてやり、

    面倒を見てやった肉体は、私には貴重な宝です。」
  
         『母の肖像』P・バック 新潮文庫p123より
    




私たちは地上で生きている。

肉体をまとって生まれることを選んだのは、
五感で生きることを味わうため。

感覚や感情を通して事物と関わるため。

肉体を通して他者と関わるため。



 「海が大陸をつなぐように、

   感情が私たちをつなぐよすがなのです」

              本田健さんの言葉より。




肉体を通して、私たちは触れあう。

感情を通して、私たちは触れあう。



地上の肉をまとって、

初めて私たちはお互いの重みと温かさを知ることができる。



子どもの身体のずっしりした温もりを膝に感じ、

恋人の髪の感触にドキッとし、

老いた母の細い肩をもみながら 

  幼い日に抱きしめられた 母親の力強い腕を 思い出す。



肉体が喪われるとき、

私たちは触れあえなくなる。

お互いの温もりを感じることが出来なくなる。



それを嘆くのは当然のこと。

去る者も残されるものも 名残を惜しむのは当然のこと。




死は破滅でも敗北でもない。

むやみに恐れることではない。

忌むべきことではない。

しかし、一時の別れとはいえ、別れは別れなのだ。


文字通り、今生の別れを

心ゆくまで悼み、大いに嘆き、惜しもう。


それができて、初めて私たちは心の平安へと行き着くのだ。





      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'





一人の老女の いのちが燃え尽きるさまを淡々と記録し
その後の喪失の空間の痛みまで切り取った、感動の一作

『さよなら エルマおばあさん 』
  大塚 敦子  写真・文、小学館(10歳くらいから)
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by tamahomishio | 2005-10-28 16:09 | 魂に効く絵本

家族全員で 幸福探しの旅【魂に効く絵本】

魂に効く絵本  ~絵本は恋に似ている~ 2005.9.24 第10号

キノコ採り、果物狩り、芋掘り・・・

秋って、狩猟採集時代の古いDNAが騒ぐ季節。

実りの秋。

そんな秋の景色が美しく描かれる絵本を取り上げてみました。




   ☆「家族全員で 幸福探しの旅」

             がテーマの 絵本 ご紹介



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14ひきのひっこし 』 14ひきのシリーズ

  いわむら かずお  文・ 絵、童心社(読んであげるなら3歳くらいから)

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 ~あらすじ~

お父さんお母さんに

子どもが10人。

それにおばあちゃんおじいちゃん。

三世代、総勢14匹のネズミの大家族。



その一家が、秋の野山の景色の中

新しい巣穴を探して、大移動。



その旅は希望にも満ちているけれども

命の危険とも隣り合わせ。



天敵のイタチを、息を潜めてやりすごす。

川が行き先を遮れば、助け合いながら、渡る。

夜は、やはり天敵のフクロウを警戒しながら、不安な野宿。



そんな長い旅の末、やっと新しい巣穴が見つかった!

大木の根っこに空いた洞だ。


今度は新しい巣穴を快適な「家」にするための

一致団結した努力が始まった・・・





      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'





天敵のイタチと遭遇したとき、川を渡るとき、野宿のとき。

危険なときは、家族一丸となって協力体制をとる。



まだ少年の長男次男も、鋭くとがった棒を持ってイタチを警戒するし、

長男はお父さんと一緒に たき火を囲んで寝ずの番もする。


家族を守るためには、闘う覚悟ができているのだ。

幼い弟妹を守るために。



まだ少年の長男次男も、川の両岸で綱を支える。

幼い弟妹や年老いた祖父母が 安全に流れを渡れるように。



家族全員で困難を乗り越え、幸福探しの旅。

その中で、それぞれがそれぞれの役割を果たそうとして

一生懸命。




      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'





私の敬愛する河合隼雄先生は

「児童文学」を論じた本も数多く著されているが、


家族が協力し合うことについて

「大草原の小さな家」シリーズを例に上げ

こんな一文を書かれていました。



インガルス一家が幌馬車で川を渡るシーン。



お父さんはもちろん先に立って、

馬の手綱をしっかりと握りしめ、

流れの中で足を踏ん張り、一歩ずつ向こう岸を目指す。



子どもたちは幌馬車の中で怖いのを我慢してじっとしている。

お母さんはただ静かにその子どもたちを抱きしめている。


家族全員が、できることを精一杯やっている。

一家が直面した危機を乗り越えるために、全員が協力している。





子どもにはできることと出来ないことがあって、

お父さんと一緒になって川の中には入っていけない。


けどだからと言って自分を役立たずだとか責めなくてもいい。

怖いのを我慢してじっとしていること。

それも役割を果たすこと。



どんな子も、いつも、

そのときに家庭で果たせる精一杯の役割を果たそうとしていて。

健気に。




      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'




「14ひきのひっこし」でも、

年かさの子どもたちは棒を持ってイタチを警戒する。

小さな弟妹たちは怖いのを我慢してじっとしている。。。



おじいちゃんおばあちゃんも

そんな子を抱きしめたりしながらじっとしていて。。。



新しい巣穴を快適な「家」にするための大工仕事の場面でも、

大きい子どもたちはお手伝い。

小さい子どもたちは走り回って遊んでいる。



それぞれにできる精一杯の役割を果たして居る。

胸が熱くなるようだ。



幼い人たちは

そこにいて笑いながら遊んでいてくれれば

それが役割を果たすこと。




幸せそうにしていること、っていう役割がある。





      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'





ただ遊んでいるだけのように見える子どもたちも 

それが役割。



社会と一緒。


無駄と思えるものを排除しちゃうと

潤いや柔軟性のない社会になる。

多様性こそが生命力を高めるのだ。





      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'





家族全員で困難を乗り越え、幸福探しの旅。

幼い子どもたちまでもが それぞれの持ち場を守りぬく。




最後から二ページ目では、

ろうそくの柔らかな明かりの中、

家族全員で

秋の実りがふんだんに饗された 豊かな食卓を囲む。


一日の労働のあとの、和やかな食卓。



  家庭という幸せ。

  家族があるというの幸せ。

  自分の居場所があるという幸せ。


  一緒に困難に立ち向かう仲間がいるという幸せ。

  守るべきものがあるという幸せ。

  それを今日も守り抜けたという幸せ。


     満足感と感謝と喜び。





全ての家庭が、

今日もまた困難を乗り越え終わって、

家族一同笑顔で 食卓を囲めていますように。





      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'





細やかに描き込まれた、秋の里山の風景が美しい名作定番絵本。

『14ひきのひっこし 』 14ひきのシリーズ
  いわむら かずお  文・ 絵、童心社(読んであげるなら3歳くらいから)





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映画『インディゴ』札幌・小樽上映会

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10/5 札幌上映会 札幌エルプラザホール
     ☆昼の部 14:30開場 15:00上映開始~16:30
     ☆夜の部 18:30開場 19:00上映開始~20:30

10/10 小樽上映会 日専連小樽7階ホール
     ☆夜の部 18:00開場 18:30上映開始~20:00
---------------------------------------------------

  詳細はこちら
  

近年、いままでの常識では考えられないような言動をする子供たちが
増えています。

 この中には、「インディゴ・チルドレン」と呼ばれる子供たちも
多く含まれています。

 ・興味のあることには一生懸命。
しかし関心ないことにはぜんぜん見向きもしない。

 ・枠にはめられることを極端に嫌がる

 ・人とうまくかかわれない

 ・注目を浴びたいとか周りを困らせたいというのではなく、
単なる好奇心から危険なことをしたりする
  (脳に刺激を求めたがる)

  (インディゴチルドレンとは?


周囲の人々とは異なって生まれついたこの子たちが、
どうか周囲に理解され、
認められて
健やかに育ちますように。

そんな祈りを込めて、
自主上映にボランティアとして協力しています。

どうか、この映画が
一人でも多くの人の目にとまりますように。




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by tamahomishio | 2005-09-23 16:08 | 魂に効く絵本

めくるめく異世界に遊ぶ絵本ご紹介【魂に効く絵本】

魂に効く絵本  ~絵本は恋に似ている~ 2005.8.22 第9号




甲子園も終わりましたね!

北海道は駒大苫小牧の優勝で盛り上がってますよ(^^)

それにしても、人はなぜ 高校野球の応援に

   暑い中 わざわざ出かけていくのでしょうね。





   ☆「夢中で 遊びに熱中する 体験の大切さ」

             がテーマの 絵本 ご紹介



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『めっきらもっきらどおんどん』長谷川摂子 文、降矢奈々 絵、福音館書店
                    (読んであげるなら4歳くらいから)


『かいじゅうたちのいるところ』モーリス・センダック、富山房
                   (読んであげるなら4歳くらいから)

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二冊とも、子どもが異次元の世界に巻き込まれ、

いろんな冒険をし

そして無事に元の世界に戻ってくるというファンタジー。



いわゆる「行きて還りし物語」を踏襲している。



ファンタジー文学の王道「行きて還りし物語」の精髄が


    低年齢から 存分に楽しめる 定番の名作。





      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'





この二作品には、

「めくるめく」という形容詞がぴったりなような気がする。

その迫力、その強烈なイメージ。



  思う存分異世界で遊びほうけてから帰って来る 完全燃焼感。

  理性も理屈も振り捨てて 全身で遊ぶ感覚。


  野性的な情動に突き動かされて、

     すべてを忘れて遊び狂う、その感覚。






      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'






そして、もう一つ印象的なのは、

そっちの世界に行ったっきりにならずに

ちゃんと戻ってこれるきっかけに、

二作に共通して 母親との絆が描かれていること。





情動の世界も大切で、そっちにどっぷりと浸かる体験も大切。



でも、現実生活も送らなきゃいけない。

戻ってこなくてはいけない。

そこで、呼び戻してくれるもの。

つなぎとめてくれるもの。


 それは愛に満ちた身近な人間関係。




子どもの頃、 「かいじゅうたちのいるところ」の最後の一文に

とても慰められたのをよく覚えてる。


 「部屋にはちゃんと夕ご飯が置いてあって、まだほかほかと温かかった」


待っててくれている人がいる、という安心感、安定感。






      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'






このメルマガ、「魂に効く絵本」の趣旨は、

“魂を少し震わせて、
    少し生き生きを取り戻そう”なのですが、


まさにそれをやっている子どもを描写したのが

「めっきらもっきら」であり

「かいじゅうたちのいるところ」なのだと思います。



夢中になれるものに没頭して、

現実とか理性とかの手の届かない

自分の深いところまで降りていって

戻ってくる体験の豊かさ。



情動とか本能とか狂気とか野性とか


   それらにどっぷりと浸かる経験の健康さ。



そしてそれは、

  「人はなぜロックのライブとか、

   よさこいソーランとか、

   高校野球の応援に

   わざわざ出かけていくのか」

という問いの答えなのだろう。


それらの会場の熱狂と、

「かいじゅうたちがいるところ」での

怪獣たちとの言葉もない熱狂のシーンはとても似ている。



共鳴や共振があればより容易に熱狂や没頭や夢中の体験ができる。

場の力、仲間のダイナミズムが作用する。


同じく熱狂している人間が発するなにかに共鳴して、

よりいっそう夢中になる。

よりいっそうのめりこむ。

より一層理性を吹っ飛ばす。






      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'






言葉の要らない、

理屈も 理性もない、

あるのは情動とか熱狂とか歓喜とか野性とか本能。

魂のふるえ。



そういう世界に浸かることの豊かさ。

集合無意識レベルで多くの魂と共感する。

魂のジャングルみたいな。

魂の深海みたいな。



そこへ還っていって

  そこにどっぷりと浸かることで

          人は魂の全体性を取り戻すのだろう。



生きる力を取り戻すのだ。





      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'





「遊び」の重要性。


人間の根源的な生きる力を取り戻す時間が

我を忘れて熱狂している時間、

“遊びに夢中になっている時間”。



一見無駄にしか見えない「遊び」が持っている豊かさ、力強さ、奥深さ。

それを失ったら、生きる力も失われてしまう。




熱狂と没頭。

それがある人生は厚みとふくらみと深みがある。

それがある人生は味わい深い人生となる。





      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'






私の大好きな言葉に、

中島らもさんの名言

「恋愛は日常に対して垂直に立っている」

があります。





  「恋愛は日常に対して垂直に立っている。


  その一瞬が永遠をはらんでいる。

  その一瞬は、通常の時間軸に対して垂直に屹立していて、

  その無限の広がりの中に、

  この世とは別の宇宙がまたひとつ存在しているのだ。」


            『恋は底ぢから』中島らも著 集英社文庫P70より






物語や絵本や 遊びに熱中している時間も

日常に対して垂直に立っているといえるのではないだろうか。


だからこそ、

そういう時間が多い人生は ふくらみや厚みや深みがある。

豊かなのだ。




心電図の針の軌跡の、上下に振れる幅が広いように。

上下の振幅の幅が狭いのは、生きる力が弱い状態を表している。

無感動で平坦な日常。

潤いのない茫漠とした状態。

生きたまま死んでいるかのような。





      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'





「めっきらもっきらどおんどん」と

「かいじゅうたちのいるところ」の二冊の絵本を手に取ろう。

その二冊が ページ一杯に発する熱狂と夢中の波動に共鳴しよう。


大声で朗唱してみよう。

理性なんて一瞬忘れて、その世界を全身で味わってみよう。

散文の日常に対して垂直に立つ、詩のような時間を登場人物たちと共有しよう。

その一瞬に永遠を見よう。



それから、大切な人たちが暮らす、この愛しい日常に帰ってこよう。



多少 退屈かもしれないし

詩のキラメキや 爆発性はないかもしれないけれども、

散文の安心感と安定感のある、この日常生活に。







      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'






『めっきらもっきらどおんどん』長谷川摂子 文、降矢奈々 絵、福音館書店
                    (読んであげるなら4歳くらいから)


『かいじゅうたちのいるところ』モーリス・センダック、富山房
                   (読んであげるなら4歳くらいから)


参考図書:『恋は底ぢから』中島らも著 集英社文庫


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by tamahomishio | 2005-08-22 16:05 | 魂に効く絵本

魂に効く絵本「ナヌークの贈り物」

魂に効く絵本  ~絵本は恋に似ている~ 2005.7.25 第8号

夏真っ只中ですね!

北海道はそうでもないですが、他の地域はさぞかし暑いんでしょうね。

季節柄、目に涼しげな絵本を選んで見ました。



   ☆「大自然の中、いのちはめぐりつづける」

             がテーマの 絵本 ご紹介



    ・『ナヌークの贈り物』星野道夫 写真/文 小学館
                    (小学校中学年くらいから)


    ・『いわしくん』菅原たくや 文化出版局
                   (読んであげるなら4歳から)

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 ● 『ナヌークの贈り物』

  星野道夫 写真/文 小学館

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     ~~あらすじ~~


ある吹雪の夜、北米原住民の少年は、
ナヌーク(ホッキョクグマ)の精霊に語りかけられる・・・



「人間はクジラに向かってもりを投げ、

クジラはサケを飲み込み、

サケはニシンを飲み込む。

 ----生まれかわっていく、いのちたち。」




「おまえのおじいさんの最期の息を受け取った風が、

生まれたばかりのオオカミに、最初の息をあたえたのだ。

 ----生まれかわっていく、いのちたち。」




「少年よ、消えていく命のために祈るのだ。

お前のおじいさんが、祈っていたように。

おまえのその祈りこそが、私たちに聞こえる人間の言葉なのだ。」




      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'



クマに魅入られ、クマを追い続けた写真家、

星野道夫さんの写真絵本。



私たち人間だけが

愛情や友情などの高等な心理機能を持って生きているのではない。



動物だって、家族がいて仲間がいて、

愛し合い慈しみあって生きている。

それが生き生きと伝わる写真たち。



家族と戯れるホッキョクグマ。

雪原で身を寄せ合って気持ちよさげにうたたねする彼ら。

相撲を取る二頭、それを遠巻きにするギャラリーたち。

乳をまさぐる我が子を目を細めて抱くホッキョクグマ。

母親グマのあとを一心に追う二頭のきょうだい。




      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'




私たちは大いなる命の流れに浮かぶうたかたに過ぎない。

かつ消えかつ結び を永遠に繰り返す・・・


そして、私たち人間だけがその流れに浮かんでいるわけではない。


TVの中でライオンがシマウマに飛び掛かって
血まみれになって食べてるのも、

庭先でアリがチョウチョの死体を運んでいるのも、

私たちがスーパーで
パック入りの薄切り肉を買ってきて食べるのも、

全部一緒。



私たちは命を食べて生かされている。

私たちが食べるマックのハンバーガーも

宅配のピザも、

ついこないだまで息づいていた命だった。

生き生きしたつぶらな瞳をして、
触れると体温と鼓動が伝わってくる、そんな存在だったのだ。



私たちは生き物の命をいただいて食べている。

そして、私たちだって、
いつか世界の構成要素として大地に帰っていくだろう。

灰になり

微生物に分解され

大地に帰り

そうして永遠に循環していくだろう。



私たちは他者の命を食べて生かされている。


「いただきます」に込められた意味の深さを思おう。

「いのちを、いただきます」という敬虔な感謝の祈りなのだ




『ナヌークの贈り物』星野道夫 写真/文 小学館





      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'





そしてぜひ、読み聞かせにこの絵本を選ばれるときは、



   『いわしくん』菅原たくや 文化出版局



とセットにして読んでもらいたい。


<あらすじ>

日本の海で泳いでいた「いわし」くんは船につかまった。

スーパーで売られ、買われて、食べられた。



最後のページで、いわしくんが泳いでいる。

いわしくんを食べた男の子の身体に宿って。



楽しげに。生き生きと。目を輝かせて。

そこには食べられてしまった無念など、みじんもない(笑)。

あるのは、はじけるような「生の歓び」だけだ。

肉体に取り入れられたことで再び泳げることへの感謝と、悦び。




      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'





私たちは、生かされている。

大いなる自然の中で、他者の生命をいただき、

取りいれ、そのおかげさまで生かされている。




私たちの体の中には、太古の恐竜が息づき、

昨夜の夕食で食べたいわしくんが泳いでいる。

私たちもまた、大自然の一つの構成要素に過ぎない。


私たちが他者の命を取り入れて生きているように、

私たちが死んだら

そのいのちは 他の生き物に取り入れられ、

この地球上を姿を変えて生きていく。



私たちは、地球の上の大いなるいのちの流れに浮かぶ、

泡の一つにすぎない。


それは決してはかないことなどではない。

そこにあるのは、

母なる大地にしっかりと抱きとめられている安心感。



私たち いきとし生きるもの全て、

確かに悠久の命の流れの一部であり、

決して切り離された孤独な存在ではないのだ。




「いわしくん」
菅原たくや 作、文化出版局 
(読んであげるなら4歳くらいから)



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by tamahomishio | 2005-07-25 16:00 | 魂に効く絵本

長新太さん追悼号【魂に効く絵本】

魂に効く絵本  ~絵本は恋に似ている~ 2005.7.1 第7号
 


長新太さんが亡くなりました。

ナンセンス絵本の巨匠でいらっしゃいました。

巨星墜つ、の感があります・・・




というわけで、長新太さん追悼号


   ☆「理屈抜きに 五感で楽しむ体験の 大切さ」

                 を語る絵本 ご紹介

    

    ・『キャベツくん』(五歳くらいから)

    ・ 私の お気に入り長新太作品     



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 ● 『キャベツくん』

  長 新太 文・絵  文研出版

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     ~~あらすじ~~


 キャベツくんが あるいていくと

 ブタヤマさんに あいました。



 「おなかがすいて フラフラなんだ。

      キャベツ、おまえをたべる!」




 キャベツくんが

 「ぼくをたべると キャベツになるよ!」と

 いいました。



    「ブキャ!」



 ブタヤマさんは そらをみて、

 びっくりしてしまいました。

 はなが キャベツになっている ブタヤマさんが、

 そらにうかんでいます。




 キャベツくんが、

 「ぼくをたべると、こうなる」といいました。

 「じゃあ、へびが きみをたべたら、

             どうなるんだ?」


 「こうなる!」とキャベツくんはいいました。


    「ブキャ!」


 キャベツを 三玉 串刺しにした、

 おだんごみたいなへびが そらにうかんでいます。




 「じゃあ、タヌキがたべたら、どうなる?」


 「こうなる!」とキャベツくんはいいました。


     「ブキャ!」
 

 (さて、どんなものが空にうかんでいたでしょう^^?)




 「じゃあゴリラがたべたら?」


 「こうなる!」とキャベツくんはいいました。


      「ブキャ!」


  (さて、どんなものが空にうかんでいたでしょう^^?)

         ・

         ・
       
         ・



      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'




“「こうなる!」とキャベツくんはいいました。”

この決まり文句が各ページの末尾。




そこで、次のページをめくると、一行目が




    「ブキャ!」





そして、大きく宙に浮かぶ、


身体の一部がキャベツになってしまった動物の、


バカバカしくも笑える ナンセンス戯画。




その、リズミカルな繰り返し。



“「こうなる!」とキャベツくんはいいました。”

の決まり文句に、「くるぞ くるぞ くるぞ」と

いやがうえにも盛り上がる期待(^^)



「やっぱりキタ~ッ!」

期待を裏切らない、いや期待以上のバカバカしさの快さ。





理性や知性のスイッチを切り、


理屈ぬきに大笑いするためにある本。






      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'






絵本は、子どもたちの純粋な喜びのために存在します。


文字や言葉や知識を教えるためにあるのではない。

喜びや笑いや感動のためにあるのです。

純粋なエンターテイメントのためにある。

幼い人たちが最初に出会う芸術作品なのです。




しつけや教育のためにあるのではない。

子どもに思想的なスローガンを訴える手段ではない。

生きる喜びをはぐくむ純粋な芸術なのです。




長新太さんの作品はどれもこれもナンセンスです。

頭をつかって理解できる範疇を大きく超えてしまっている。


そこが素敵です。

頭のスイッチを切って、五感で理屈ぬきに楽しむためにある絵本。

そのコンセプトが明確なのです。




知性、理性、知識、教養、分析、批判、論理的思考力

すべて確かにとても重要なものです。

でも、時に応じてスイッチを切ることができないと、

生きる力が邪魔されることがあります。

生きる力は身体に住んでいる非論理的なものなのです。



好き、ワクワク、愛、喜び、悲しみ、情熱、怒り、ハングリー精神、悔しさ、、、、


これらの「想い」こそが牽引力。

「こうでありたい!」という強い想い。

知性や論理的思考力は、

その「想い」を叶えるために働くサポーターに過ぎません。


その「想い」のために

次の一歩を右にとるのか左にとるのかを判断する。

その役目が知性や理性の役割です。

あくまでも二次的な存在。サポーター。



まず、「想い」ありき。

あちらの方へ一歩ずつでも近づいて行きたいのだという切望あっての人生。


まずはエンジンが、牽引力が働かなければ歩き出せない。

どこへ向かえばいいのかわからない。

駆り立てられるものがなくてどうして進めるだろう?

「想い」がなければ、自分が何がしたいのか分からない。

どんな人生を生きたいのかわからない。




まず、「想い」ありき。

「こうでありたい!」という切望。





「想い」に導かれる充実した人生のために

幼い人に 心がふるえ、喜ぶ経験を与えたい。

知性や理性を刺激する情報ではなく、

心や胸が喜ぶ情報を与えたい。



理屈を超えた五感への刺激。

まずは心の栄養、心の食べ物。

美しくて、純粋な生きる喜びを与えるものを。


人は、感動することによってしか変わらない。

人は、内側からしか変容しない。

人の天命を示す飛行石は、胸でしか光らないのです。




まずは「想い」あっての人間

まずは「想い」あっての人生。



まず、幼い人には、心がふるえ、喜ぶ経験を。

知性や理性を刺激する情報ではなく。






      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'





理性や知性のスイッチを切り

純粋に五感で楽しむ体験をくれる名作。


『キャベツくん』
  長 新太 文・絵  文研出版
(読んであげるなら五歳くらいから)








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 ● 私の お気に入り長新太作品 ご紹介!

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☆『つ き よ』 教育画劇

三日月の輝く晩、
たぬきは人知れぬ山奥の湖で、
三日月がこっそりと
あんなことやこんなことをやっているのを見てしまいました!

たぬきはびっくりして、
思わず 
おなかをぎゅうっと両手でつかんでしまいました・・・





☆『おばけのいちにち』 偕成社

おばけって、いったいどんな一日をすごしているんでしょうか?

細長い勾玉みたいな形をして目鼻もない、
緑色一色のシュールなおばけ。

どんな歯ブラシ使ってるの? 
はいているパンツは? 
かぶっている帽子は?

訪ねてくる友達、ネコとのケンカの様子、などなど、
おばけの隠された日常が明らかに!





☆『つきよのかいじゅう』 佼成出版社

かいじゅうをカメラで撮影したい! 
人里離れた湖で、
かいじゅうが現われるのをひたすら待ち続けた
カメラマンの見たものは?!





      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'





長新太作品にハズレはありません。

静かで品のいいナンセンス。

シュールな中に穏やかな温かさのある笑い。

おおらかで広がりのある画風。



長新太作品の末尾の数行が、特に好きです。


◇『キャベツくん』の末尾

  「ブタヤマさんの よだれが
  かぜにのって、やわらかく
  ながれていきました。」


◇『つ き よ』の末尾

  「いけは もりのおくのほうに あるので、
  せかいいちの たんけんかだって
  みつからないと、ぼくはおもいます。」



◇『おばけのいちにち』の末尾

  「よるになった。
  おかのうえの おばけのいえ。

  しろいはなが さきはじめた。」





詩的な味わいのある 静かな余韻を残す終わり方・・・


シュールでナンセンスな絵本ですが、
無理にオチをつけようとはしていない。



ナンセンス絵本ならばお笑いで締めようとしたり、
または話が広がりすぎて
収集がつかなくなったりしそうなものですが。



この詩的で節度のある距離感が好ましい。

長新太作品の 魅力の秘密のひとつのように思います。





      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'





子どもの本にメッセージは要らない。



いや、メッセージはこもっていてもいいかもしれない。

でも、意図はいらない。

教育はいらない。

説教もしつけも理屈もいらない。


そんな、私の絵本論を裏づけしてくれるかのような 

ナンセンスな 長新太作品の数々。



絵本に、メッセージも教育も主義主張も要らない。

ただ、面白く、夢中になれればいい。

ただ、心に響けばいい。





メッセージは汲み取るものだ。

読んだ子どもたちが各自、自分の手で汲み取るものだ。

与えられるものではない。

教え込まれるものではない。






ラピュタの飛行石は胸で光るのだ。

頭で、ではない。




まずは子どもたちに、心の栄養を与えよう。

理屈ぬきのワクワクと喜びと快さを与えよう。

それこそが生きる力をはぐくむだろう。

絵本は生きる喜びを育てる栄養だ。

心の食べ物だ。




 シュタイナー教育を紹介する『7歳までは夢の中』によると、
 7歳以前は心の栄養だけでよいそうです。

 頭の栄養を与えるにはまだ早すぎるとか。

 虫や自然についての科学絵本も、
 知識を教え込むためのものではなく、
 「自然の驚異」に目を見開かせる、
 「センスオブワンダー」だけで満ちたものを。




絵本は何かを教えるためのものではない。

絵本は何か主義主張を訴えるための手段ではない。

絵本は幼い人々が最初に出会う芸術作品なのだ。

まずは純粋な喜びと感動のために。

まずは純粋な楽しみのために。

まずは美しさを愛でるために。

まずは笑うために。

まずは面白がるために。

感動のあとに汲み取れるメッセージがある。

笑いとわくわくのあとにそっと残るメッセージがある。

そんなものであって欲しい。




      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'




長新太さんは、

純粋な喜びと楽しみのための絵本を

たくさん世に送り出してくれた

空に大きく輝く星でした。



今は、あちらの世界で、

キャベツくんやブタヤマさんや、

たぬきやかいじゅうやおばけたち、長ワールドの住人たちと

心行くまで遊んでいらっしゃるのかもしれませんね。



たくさんの豊かな喜びを、

たくさんの子どもと大人たちに遺してくれて、

ありがとうございました。


ゆっくりと、お休みください。




      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'




『つ き よ』 教育画劇
(読んであげるなら五歳くらいから)

『おばけのいちにち』 偕成社
(読んであげるなら五歳くらいから)

『つきよのかいじゅう』 佼成出版社
(読んであげるなら五歳くらいから)


長 新太 アマゾン全検索結果なんと376件!
どれもこれも名作です。
長新太作品にはずれなし。




参考図書

『七歳までは夢の中―親だからできる幼児期のシュタイナー教育』
松井 るり子 著、学陽書房

『センス・オブ・ワンダー』
レイチェル・L. カーソン 著、新潮社
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by tamahomishio | 2005-06-30 15:56 | 魂に効く絵本

魂に効く絵本『おおきなきがほしい』

魂に効く絵本  ~絵本は恋に似ている~ 2005.6.1 第6号
 


      ':・:*:. ☆ .:*:・:'



もう初夏ですね。

青葉が目にまぶしい季節です。

木々の濃い緑陰が映える季節。


この季節にふさわしい絵本ということで、

「おおきな きが ほしい」を選んでみました(^^)




   ☆「大自然に抱きとめられながら
        一人で過ごす時間の大切さ」を語る絵本 ご紹介

    
    『おおきな きが ほしい』(5歳くらいから)

    『あな』(4歳くらいから)
    




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 ● 『おおきな きが ほしい』

  さとう さとる 作・ むらかみ つとむ 絵   偕成社

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     ~~あらすじ~~

 おおきな おおきな 木が あると いいな。

 うーーーんと太くて、

 もちろん かおるひとりで手をまわしたくらいでは

 抱えられないような、そんな太い木。



 そのおおきな木にはしごをかけ、どんどん登っていくと、

 途中にかおるの家があるのです。

 そこには小さな台所もあり、ちいさなベッドもあります。

 「ぼく、ホットケーキなら、ひとりで できるんだ。」



 妹のかよちゃんも連れてきてあげようかな。

 そのためには吊り篭を付けて、

 ハンドルを回すだけで あがってこれるようにしてあげよう。



 その家からもっと上、木のこずえ近くには見晴台があるのです。


 見晴台の近くにはリスの巣穴があり、小鳥たちがいます。。。。


 見晴台からは遥か遠くまで見渡せます。

 「ぼく、とりに なった みたいだ」



 もうすぐ夏です。

 夏になると、高い木の上のかおるの部屋は、

 さぞかし涼しいことでしょう。


 秋になると・・・




    かおるの空想はどんどん広がるのでした。







 そしてつぎの日曜日、

 おとうさんとかおるは本当に木を植えました。

 まてばしい という、とても大きくなる木だそうです。





  ライプチヒ国際図書デザイン展銅賞受賞。






      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'






自由な空想の翼にのって、自立を模索し始めた子どもの絵本。



おおきなおおきな木の上の、小さなかおるの小屋には、

大人は入れない。



でも、小さな妹なら連れてきてあげてもいい。

リスや小鳥になら木のウロを貸してあげてもいい。

妹、リス、小鳥・・・

病的な孤立ではない、同胞とのつながりを保った、あたたかな孤独。

弱いもの、小さいものへのいたわりも感じる。




おおきなおおきな木に育つ 苗を植えるということ。

それは、夢、希望の種をまくということ。


親が それにつきあってくれる喜び。


その苗は いつか大きく育つだろう。


  それは多分、自己。



  いずれ、時を経て 大きく育ち、

  人を受け入れ、共存し、高みから広々とした世界をながめる。



それは、自分のスペースを確立していく過程。

自己を確立していく過程。





この絵本で描かれるのは 個の崇高さ。

人はその内面世界を尊重されなければならない。


  子どもであろうと。


いや、これから自立していかねばならない 子どもだからこそ。




子どもの内面世界を尊重しよう。


子どもが庭の隅に植えた小さな種には、

それだけの 夢と希望とストーリーが 

こめられているかもしれないのだ。






      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'






ひとりの場所の大切さ。

ひとりでいる時間の大切さ。

スペースの確保の意味。


それらを静かに描き出す名作絵本。




なぜ子どもは、

机の下や部屋の隅、ベッドの下や大きめの段ボール箱の中などに

すぐにもぐりこみたがるんだろう。



なぜ子どもは、

性差に関係なく、

「ここは**ちゃんのおうち。++ちゃんはお客さんね」などと

言いたがるんだろう。


なぜ子どもは、一定の年齢に達すると必ず秘密基地を作るのだろう。





その答えは、人が自分自身になっていく過程での


  自分の中に埋没する時間の必要さ

  自分をひとりで見つめなおす体験の重要さ 


の中にあるのではないだろうか。





子どもが一人で静かにすごす時間を大切にしてあげよう。

それは決して、子どもを一人ぼっちで放置する ということではない。


おとなの 温かな配慮と視線の中 見守られているという安心感のもとで、

存分に一人の世界に浸らせてあげるということ。



見守られてひとりでいるときに、意味深い変容が起こる。

見守られている、という大きな安心感のもとでこそ、

「ひとりでいることのできる能力」は育まれる。

ひとりでいる能力を身に付けて、

はじめて人はその人自身になることができる。




おとなだって ひとりになろう。




 あなたはひとりの時間を大切にしていますか?

 あなたは自分自身を大切にしていますか?

 あなたは自分の本質とつながってますか?



できれば、無機質な場所よりも、

母なる大自然のふところに抱かれ、

見守られているという実感が得られる場所を探してみよう。

その場所で、のびのびと自分自身になってみよう。



  おおきな木のそばで。

  海辺で。

  山の中で。

  滝の傍で。





      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'





『おおきな きが ほしい』
さとう さとる 作・ むらかみ つとむ 絵   
偕成社(およそ5歳くらいから)





      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'






 ☆「大自然に抱きとめられながら
        一人で過ごす時間の大切さ」を語る絵本 
   もう一冊 ご紹介

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 ● 『あな』

  谷川 俊太郎 作・ 和田 誠 絵   福音館

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 にちようびの朝、なにもすることがなかったので、

 ひろしは あなをほりはじめた。

 おかあさんがきた。「なにやってるの?」

 ひろしはこたえた。「あな 掘ってるのさ」

 そういて あなをほりつづけた・・・

 ・・・

 おとうさんがきた。「なかなかいいあなができたな」

 ひろしはこたえた。「まあね」そうして あなにすわりつづけた。


 ・・・・

 あなの なかからみる そらは、

 いつもより もっとあおく もっとたかく おもえた。

 そのそらを いっぴきのちょうちょうが 

 ひらひらと よこぎっていった。


 ・・・・

 「これは ぼくの あなだ」 もういちどひろしはおもった。

 そうして ゆっくり あなを うめはじめた。


 (おわり)




     ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'




ただ穴を掘り、その中にしばらく座り、そしてその穴を埋める。

それだけ。

それ以外になにも起こらない。

  なのに、1983年の発刊以来、20年以上のロングセラー。




読む人の胸を打つ真実が含まれているからこそだと思う。

読んでもらう 子どもの内面世界に響く 真理が含まれているからこそ。



  ひとりの場所の大切さ。

  ひとりでいる時間の大切さ。

  スペースの確保の意味。


それらを静かに描き出す名作絵本。



人が自分自身になっていく過程での

自分の中に埋没する時間の必要さ、

自分をひとりで見つめなおす体験の重要さ。



あなたも、

母なる大自然に見守られているという実感が得られる場所で、

のびのびと自分自身になってみよう。


  おおきな木のそばで。

  海辺で。

  山の中で。

  滝の傍で。


  大地にほった、深い穴の中で。

(これこそまさに、母なる大地のふところに抱かれて、

                 ってことですよね。)





      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'





村上春樹の言葉に、

「井戸を掘って掘って掘っていくと、

そこでまったくつながるはずのない壁を越えてつながる、

というコミットメント」
(『村上春樹、河合隼雄に会いにいく』p70)

というのを読んだことがあります。




「すべての大陸が海でつながっているように、

すべての人は感情でつながっている。」

(本田 健 講演会 での言葉)




表面的な違いをこえて 深く掘り下げていったとき、

私たちはメタスキル(感情)でつながれるのです。



そのためには、まず、存分に一人の世界に浸ること。

ひとりでいる能力を身に付けて、

はじめて 孤立からは無縁になれる。



ひとりでいる能力を身に付けて、

はじめて 

本来の自分自身として、

人と本当の意味でつながれるのではないでしょうか。


 逆説的ですが。




      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'




『あな』
谷川 俊太郎 作・ 和田 誠 絵   
福音館
 * 読んであげるなら4歳くらいから

      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'


参考文献

『子どもが孤独(ひとり)でいる時間(とき)』
エリーズ ボールディング (著), 松岡 享子 (翻訳)
こぐま社

『孤独であるためのレッスン』 NHKブックス
諸富 祥彦 (著) 日本放送出版協会

『村上春樹、河合隼雄に会いにいく』 新潮文庫
河合 隼雄 (著), 村上 春樹 (著) 文庫 (1998/12) 新潮社

『村上春樹、河合隼雄に会いにいく』
河合 隼雄 (著), 村上 春樹 (著) 単行本 (1996/12) 岩波書店


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by tamahomishio | 2005-06-01 15:50 | 魂に効く絵本

【ときには甘えてもいいんだよ】魂に効く絵本

 優れた絵本、児童書は、大人の心をもわしづかみにし、揺り動かします。



     まるで恋のように。


魂に効く絵本  ~絵本は恋に似ている~ 2005.4.19 第5号
 

      ':・:*:. ☆ .:*:・:'



四月ですね。

新入園、新入学の季節です。


入学式、入園式での、
ちょっとおにいちゃんおねえちゃんになった自覚に
誇らしげに胸をそらすわが子の姿。

思わず鼻の奥がつんとした方も多いのではないでしょうか。


お子さんに限らず、
新年度からガラッと環境が変わり、
緊張した毎日を送っている方も多いことでしょう。


そんな皆さんにエールを送る絵本たち!




   ☆「そんなにがんばらなくてもいいんだよ、
            時には甘えてもいいんだよ」と

         優しく語り掛ける絵本 ご紹介

    
    『どんどこももんちゃん』(二歳くらいから)

    『ぼくがおっぱいをきらいなわけ』(四歳くらいから)
    




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 ● 『どんどこももんちゃん』

  とよた かずひこ 作・絵   童心社

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     ~~あらすじ~~

  どんどこ どんどこ

     どんどこ どんどこ


  ももんちゃんが いそいでいます


  川を越え、

  急な坂をのぼり、


  時には 立ちはだかる熊を 投げ飛ばし(^^)


  時には ころび 

           



  それでも

  ももんちゃんは いそいでいます


  目に涙をいっぱいためて。



  どんどこ どんどこ

     どんどこ どんどこ




    どーーーーーーーーーん




  とうとう ももんちゃんは 目指すものに向けてダイブ!! 




  川を越え、山を越え、ももんちゃんが急いでいた先とは?




                  第7回日本絵本大賞受賞。






      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'





川を越え、山を越え、涙をこらえて
ももんちゃんが目指していたのは


  お母さん!



最後のぺージで、すごい勢いで飛び込んできたももんちゃんを
全身で受け止める大きなお母さん。

その柔らかい笑顔。



そしてお母さんの腕の中の


ももんちゃんの


安心しきった笑顔。



大人でもほろりとする読後感。




幼い日、お母さんの腕に飛び込んだときの 


 あの安心感、

  あの温かさ。

   体感する 無条件の愛。


おとなにもその感覚を思い出させる絵本。




      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'




人間は、直線上を移動するように成長するのではない。

年輪を描くように、同心円がふくらんでいくように成長するのです。

   


今日の朝ご飯をおぼえていられない老人でも
子ども時代の思い出は、昨日のことのように思い出す。


どれほど年輪を重ねても、中心にあるのは幼心であり童心なのです。


だからこそ、大人でも
お母さんに抱きとめられた時のことを思い出してほろりとできるのです。


年端のいかない子どもたちならばなおさらでしょう。



二歳くらいから喜ぶ

単純な絵本ですが、小学校低学年も大喜びします。



学年も上がったし がんばらなくては、と

慣れない環境で 気を張っている

小さいひとたちに 是非読んであげてください。


ももんちゃんと同化してハラハラしていた子どもたちは、

ラストシーンで

ホッと、体の奥がゆるむような安らぎを得ることでしょう。


そしてきっと、本を閉じたあとに

満面の笑みをあなたに向けてくることでしょう。



そこをすかさず、ぎゅっと抱きしめてあげてください。



 あなたは愛されている。

 私はいつでもあなたの帰りを待っている。

 あなたが泣きながら帰ってきたときに、抱きとめる用意がある。




たとえ無言のままでも、
それらの大切なメッセージがきっと伝わることでしょう。




待っててくれる人がいるから乗越えられる。

帰る場所があるからがんばれる。

抱きとめてもらえると信じられるから飛び込める。




 人とは そういうものなのです・・・ 






      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'





「どんどこももんちゃん」
とよた かずひこ 作・絵
童心社(およそ二歳から)

ttp://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4494001368/qid%3D1113905610/249-7239819-3785157
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 ☆「そんなにがんばらなくてもいいんだよ、
   時には甘えてもいいんだよ」と優しく語り掛ける絵本 
   もう一冊 ご紹介

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 ● 『ぼくがおっぱいを きらいなわけ』

  礒 みゆき 作・絵   ポプラ社

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞



  ぼくはおっぱいなんてきらいだ。


  おっぱいをのむなんて、 

  あかんぼうのすることだ。


  うしのおっぱいは、

  おなかかおっぱいか わからないから きらいだ。


  おとうさんのおっぱいは、

  けが はえてるから もっときらいだ。



そう強がるのは、下に赤ちゃんが生まれた男の子。

お母さんのおっぱいをまさぐる赤ちゃんを横目に、

「おっぱいなんてきらいだ」とうそぶく。


そんながんばりやさんの男の子も

おでこをぶつけると

涙をこらえて

そっとお母さんの部屋をのぞく。


お母さんは

「まあどうしたの」と優しく呼びよせ、

ぎゅっと抱っこしてくれる。



  おっぱいは、

  やわらかくて あったかくて いいにおい。

  だから・・・

  せっかく がまんしてたのに・・・




  わぁーーーーーーーーーん




  だから ぼくは、 おっぱいがきらいなんだ。




四歳くらいから喜ぶ単純な絵本ですが、おとなも大受け(^^)。

そして、最後にグッとくる絵本。


下に弟妹がいて、

自分だってまだまだ甘えたい年頃なのに 

日頃から我慢している 

けなげな おにいちゃんおねえちゃんたちに、

是非読んであげてほしい。



「おとうさんのおっぱいは毛がはえてる、だってーー!」

面白がって笑っていたお子さんも、

ラストシーンではしんみりくるものがあることでしょう。



そこをすかさず、ぎゅっと抱きしめてあげてください。




 あなたはあなたのままでいい。

 そんなに我慢しなくてもいい。

 そんなに背伸びしなくてもいい。

 あなたはあなたのままで価値がある。

 あなたが泣きたいときに、私はいつでも抱きとめる用意がある。




たとえ無言のままでも、
それらの大切なメッセージがきっと伝わることでしょう。




待っててくれる人がいると 乗越えられる。

帰る場所があるから がんばれる。

抱きとめてもらえると信じられると 飛び込める。



 人とは そういうものなのです・・・ 




      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'




『ぼくがおっぱいを きらいなわけ』
礒 みゆき 作・絵
ポプラ社
 * 読んであげるなら4歳くらいから

ttp://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4591069737/qid%3D1113907821/249-7239819-3785157
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おとなだって、泣きたいとき、甘えたいとき、ありますよね。


ときどき、イメージの中で、

自分自身をギュッとハグしてあげてくださいね。


弱い自分、至らない自分、醜い自分・・・


普段、切り捨てたり無視したり責め立てたりしてしまう

みっともない小さな自分を

イメージの中で、ぎゅっと 抱きしめてあげてください。



そして


 あなたはあなたのままでいい。

 そんなに我慢しなくてもいい。

 そんなに背伸びしなくてもいい。

 そんなにがんばらなくてもいい。

 あなたはあなたのままで価値がある。

 あなたがたとえ

 どんなに弱くて欠点だらけでも

 私はあなたを受け入れ、抱きしめる。



と、語りかけてあげてください。



 待っててくれる人がいるから乗越えられる。

 帰る場所があるからがんばれる。

 抱きとめてもらえると信じられるから飛び込める。



次の日から、またがんばる気力がわいてくることでしょう。






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by tamahomishio | 2005-04-19 15:34 | 魂に効く絵本

『秘密の花園』と『トムは真夜中の庭で』

前号で予告していたとおり、
“庭もの”古典的名作児童文学をご紹介いたします。
(絵本ではありません。ご了承ください。)

    『秘密の花園』(小学校高学年以上)
    『トムは真夜中の庭で』(小学校高学年以上)


                      メルマガ「魂に効く絵本」号外より

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● 『秘密の花園』
 フランシス・ホジソン バーネット 作   岩波少年文庫

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まずは 庭の再生=魂の再生として描いた古典的名作
『秘密の花園』をご紹介いたします。

ご存知、『小公女』『小公子』の作者でもあるバーネット女史の作品。

庭仕事の喜びが細やかにイキイキと描写され、
園芸好き、ガーデニング好きにもおすすめ。




    ~~あらすじ~~


インド駐在中のイギリス貴族の娘として生まれたメアリーは、
子どもなんてちっとも欲しくなかったキレイなお母さんにうとまれ、
遠ざけられて、召使に育てられます。

ある日、はやり病で両親も乳母も一度に喪い、
遠くイギリス本国の、
会ったことも無い親戚のうちに送られることになるメアリー。

今まで愛されたことのない少女はすっかり心を閉ざしており、
両親が死んでしまったことも悲しまず、
送られる先にも関心を示しません。

しかめっつらをして
「自分には関係がない」という頑なな態度を取り続けます。




そんな少女の心を優しくほぐすのは、イギリスのムーアの大自然。


  小首をかしげて自分の後をついてくるコマドリ。

  春の訪れ。

  戸外に満ちる 肥えた土の 湿っぽいにおい。

  ムーアのことならなんでも知っていて、
  どんな野生動物も手なづけてしまう
  村の自然児ディッコンとの交流。



ある日、メアリーはコマドリの導きで、
10年間封印されていた秘密の庭の入り口と、
その入り口の鍵をみつけました。


灰色のつるがすべてのものにからみ、
物音ひとつせず、まるで死んでいるかのような庭・・・



ディッコンの助けを借りつつ、メアリーは、
やはり両親の愛を知らない車椅子の少年コリンと共に、
その荒れ果た庭の再生に取り組みます。


  土を掘り、

  花の種をまき、

  苗を植え、

  雑草を抜き、

  バラの茂みの枝を払い・・・


誰の目からも隠されて、
荒れ果てるままに放置されていた庭が
見事な花園に再生したとき、奇跡は起こります・・・






      ':・:*:. ☆ .:*:・:'






固く閉ざされて荒れ果てていた秘密の庭。


「ネグレクト」という虐待の被害児であり、
心を固く閉ざして何もかもを憎んでいたメアリー。

誕生と同時に母を亡くし、父からはかえりみられず、
体が弱く歩くこともできず、
ひとりぼっちで暗いお屋敷の一室に閉じこもって
全てに絶望して泣いていたコリン。



秘密の庭が この二人の魂の象徴であることは
議論の余地がないだろう。




その庭が、見事な花園に再生する。

       奇跡は起こったのだ・・・




いつだって、取り返しがつかない ということは、ないのだ。




  どれほど理不尽な境遇に苦しめられても

  もう二度と笑えないような気がしても

  どれほど損なわれても

  どれほど傷ついても


  人は立ち直る。



  春の来ない冬はない。

  生き続けている限り、いつでもよみがえるチャンスはある。

  いつでも、取り返せる。





植物が、水と光さえあれば
よみがえり、再生し、イキイキと生い茂ることができるように。

まるで 長い間投げ捨てられ荒れ果てていた庭でも
春が来れば 緑が萌えだすように。

愛情深く思慮深い人の手が加われば、
もう一度見事な庭園として
たくさんの花々を咲き誇らせることができるように。




人の心、魂は、常に成長しようとしている。
粘り強い復元力がある。



植物は、水と光さえあれば、常に天に向かって伸びていこうとする。


人の心、魂は、

どんな悲惨な状態からでも

傷を癒して

常に明るい方向を目指して成長しようとする。

誰かの温かい眼差しと支えさえあれば。




それは必ずしも肉親でなくていい。



温かい目で見つめてくれ、
ほんの少しの応援の手を差し伸べてくれる人。



貧しいディッコンのおっかさんが、
メアリーのために二ペンスで縄跳びを買って渡してくれたように。




貴族の娘メアリーは
自分のおこずかいで 何十本でも縄跳びを買えただろう。

でも、その心遣い、気遣い、思いやりこそが
メアリーには必要だったのだ。

わずか二ペンスの一本の縄跳びの紐。

それが、愛情深く思慮深い人の手で差し出された、
ということこそが重要なことだったのだ。

自分のことを気に掛けてくれていて、
心を込めたストロークをくれる存在がいる、という実感。




長い間投げ捨てられ荒れ果てていた庭でも
春の訪れと共に
愛情深く思慮深い人の手が加われば、
もう一度見事な庭園としてよみがえる。





  温かい周囲の大人たちの眼差しと 

  大自然の恵みが引き起こした、

  傷ついた魂の 再生と成長の奇跡を 

  格調高く描き出した感動の名作。





秘密の花園 (上) 岩波少年文庫 (2028)

秘密の花園 (下) 岩波少年文庫 (2029)

フランシス・ホジソン バーネット 作、  吉田 勝江 訳
小学校高学年以上向け




      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'




☆『トムは真夜中の庭で』

弟のハシカをうつされないよう、
都会の親戚のアパートに預けられたトム。

子どものいない叔父さん夫婦との
庭もない狭いアパートでの毎日は、退屈で孤独なものだった。




毎日部屋の中で

「誰か遊ぶ相手はいないかなあ」

「どこか遊べる場所はないかなあ」

と切望する毎日。




その切なる願いが時空を超え、
二つの孤独な子どもの魂が、毎夜、触れ合う。


現実のこの世界にはもう存在しない、まぼろしの、庭で。





      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'





子ども時代の豊かな思い出は、心の中で庭になる。



 憩いの場所。

 イキイキした感情の生まれる場所。

 生命力や活力のみなもと。

 潤いの沸き出でる泉。



大人になっても、老人になっても、

人はいつでも自分の奥底の“庭”へ帰ることができる。

アクセスできる。




そしてその“庭”の中でなら、
人と人は、年齢も性別も超えて、真に触れ合える。



魂が触れ合うのだ。






子どもはなぜ大切にされるべきなのか。

それは、子ども時代を豊かに幸福に過ごせば
豊かな“庭”を内面に持つことができるからだ。


豊かな“庭”を持つことは、人にとって、一生の財産になる。

これ以上ないほどの財産に。

“庭”が豊かな人ほど、
豊かで味わい深い人生を送ることが出来るのだ。



伸び伸びした子ども時代を過ごすことと、
魂の豊かさとの関連を静かに浮かび上がらせた傑作。






      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'






しかし子ども時代が殺伐とした苦しいものであったとしても、
豊かな庭を内面に持つことは可能なのだ。


運命の過酷な仕打ちにもめげず、
自分の中の内なる王国、内なる庭園を守り通した少女の魂との、
時空を超えた出会いを描いたのが『トムは真夜中の庭で』。


ひどく傷つけられ、損なわれた子どもたちの
魂の再生を描いたのが『秘密の花園』。


淡々と生きてきた大人が、
無味乾燥な庭に潤いと華やぎを取り返す過程を描いたのが
『ルラルさんのにわ』。




魂の復元力に敬意を。

大自然の生命力に全幅の信頼を。



いつどんなときも、もうだめということはないのだ。


どれほど理不尽な境遇に苦しめられても

もう二度と笑えないような気がしても

どれほど損なわれても

どれほど傷ついても

人は立ち直る。

春の来ない冬はない。

明けない夜はない。


人の心、魂は、常に成長しようとしている。

粘り強い復元力がある。



植物が、水と光さえあれば、
不毛の地と見えていた場所から芽を吹き、天を目指すように。

人の心、魂も、
誰かの温かい眼差しと支えがあれば、
高みを目指して成長することができるのだ。






      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'






トムは真夜中の庭で 岩波少年文庫 (041)
フィリパ・ピアス 作   高杉 一郎 訳
小学校高学年以上向け





      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'






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by tamahomishio | 2005-03-19 15:26 | 魂に効く絵本

魂に効く絵本 --人は自分の中に豊かな庭を持っている--

 優れた絵本、児童書は、大人の心をもわしづかみにし、揺り動かします。



     まるで恋のように。





      ':・:*:. ☆ .:*:・:'




もう春ですね(^^)




春といえば、再生を目の当たりに出来る季節です。





一面の枯れ草の間から、小さな緑の芽が萌えいずる季節。


まるで枯れ木のようだった木々の枝の
固い小さな冬芽がふくらみ、
柔らかな新芽をのぞかせる季節。


一面のモノトーンの景色が、
毎日毎日彩りと活力を取り戻していく季節。




春の来ない冬はありません。




どんなに厳しく長い冬も、必ず終わりを告げ、


緑は豊かに再生し、

      生い茂り、

         花は咲き乱れ、

              生を謳歌します。








まるで人の心のようだ、と思います。

どれほどひどく損なわれたように見えても、
人は必ず立ち直ることができる。

もう一度立ち上がり、歩き出すことができる。

以前より、一層力強くなっていることさえある。

厳しい状況を 人は必ず乗越えてもう一度立ち上がり、
より豊かに力強く、歩き始める。




その連想ゆえか、
人の心や魂を“庭”に例えた絵本や児童文学は多いですよね。

大自然に包含されながらも、個人に属する“小自然”。



周囲の他の人の庭との境界が明確で、
個々人の個性や好みによって千差万別の顔を持つ

“小自然”、“小宇宙”。




それが“庭”。




そこで、今号では
“庭”を魂や心の象徴として扱った作品をご紹介いたします。




『ルラルさんのにわ』(読んであげるなら三歳くらいから)
(HP内に載せていた書評を大幅に加筆・修正いたしました。
前に読まれたことがある方も楽しめる内容になっております。)



テーマは


 「人は誰でも、自分の中に豊かな庭を持っている。」




   ☆“庭もの”古典的名作児童文学 ご紹介
    (絵本ではありません。ご了承ください。)

    『秘密の花園』(小学校高学年以上)
    『トムは真夜中の庭で』(小学校高学年以上)
    




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● 『ルラルさんのにわ』

 いとう ひろし 作・絵   ポプラ社

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞


     ~~あらすじ~~



ルラルさんは毎日庭の手入れをします。

ルラルさん自慢の大切な庭なんです。

だれも庭に入ることを許しません。



ところが、ある朝、その庭に大きな丸太が
ころがっていました。

腹を立てたルラルさんが蹴飛ばそうとすると、
なんと、丸太ではなく、大きなワニだったのです。



ワニはルラルさんを手招きし、
「気持ちいいぜ。寝そべってみなよ」といいます。



逆らうのが怖くて仕方なく言うことを聞いたルラルさんは、
初めて自分の大切な庭を身体で感じたのです。

ちくちくと肌に刺さる芝生の気持ちいいこと・・・。



そして・・・。




第13回絵本にっぽん大賞受賞。






      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'






可愛らしい動物たちがたくさん出てくる、
のほほんとした癒し系の絵柄。

でもその可愛らしさにだまされてはいけない。
この絵本は、佐野洋子の「おじさんのかさ」に並ぶ、
不安を乗越えて心を開くことの大切さと
それに伴う魂の変容を描いた名作なのだ。



秩序を乱されることを恐れ、
他者に向かって心を開くということをしなかった一人の男性に、

否応なく訪れた危機、混乱。


その中で 自分の“庭”、
つまり自分の心、魂を五感で感じることを強要される。


その中に踏み入り、身を投げ出し存在をゆだねることを強いられる。




今まで管理の対象だった“庭”。

混乱や変化を引き起こしそうなものを追い払い、
乱されないことを最優先してきた“庭”。



整然とコントロールすることしか考えたことがなかった。


その存在を楽しみ、その中に踏み入って遊ぶことなど、
したことがなかった。


身を投げ出し、五感でその感覚を味わうなど、
したことがなかった。





しかし、やってみると



   パジャマをとおして ちくちく ちくちく。

   にわのしばふが おなかをさします。

   その きもちのいいこと きもちのいいこと。

   おもわず うっとりしてしまいます。








男はこの経験をきっかけに、
秩序を乱す多様な存在を受け入れ、
その混沌を楽しみ、
ともに“今、この瞬間”を味わうような生き方へと方向転換する。



最後のページでは、
今まで容赦なく追い払ってきていた種々雑多な動物たちと、
仲良く一緒に芝生の庭で寝転ぶルラルさんの姿。





動物たちとルラルさんの、とても楽しそうな無邪気な笑顔。




その、豊かさ。豊饒。





混沌は時に、豊かさ、生き生き感、
温かい他者とのつながりを運んできてくれるのだ・・・。





      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'




これは「恋」の話としても読める作品だ。



否応なく他者から揺さぶられる。

   それが‘呑み込むもの’の象徴、
   大きな口のワニだったことも象徴的。


  ‘呑み込むもの’と言えば女性原理。



自分にはどうしようもない。恋に落ちてしまったのだ。


そして、初めて心を開いて内面に他者を受け入れる違和感、不安。

しかしそれはどれほど刺激的で、喜びを伴う経験であることか。



心を開いて他人を受け入れる不安と、
それを乗り越えなければ得られないものがあることを、
幼い人たちに教えてくれる本。







大人も、これを読んで、恋のトキメキを想いだそう(^^)




時はまさに春。固く閉じていた心の鎧を脱いで、


自分の心、魂を五感で感じきろう。


自身の奥深くに踏み入り、身を投げ出し存在をゆだねよう。





しなやかにそして敏感に生きる喜びを味わおう。






      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'





「ルラルさんのにわ」
いとう ひろし 作・絵
ポプラ社(読んであげるならおよそ三歳から)







      ‘:・:*:. ☆ .:*:・:'



   ☆“庭もの”古典的名作児童文学 ご紹介
     (絵本ではありません。ご了承ください。)

    『秘密の花園』(小学校高学年以上)
    『トムは真夜中の庭で』(小学校高学年以上)
    

 長くなりましたので、この二つのご紹介は
 号外という形でお届けしますね。

 明日の配送予約を入れておきます。

 私が書くとどうしても長くなってしまって・・・

 長いメルマガがお嫌いな方、ごめんなさいね~(泣)


 長いだけでなく、「毎月15日発行」という発行予定日が守れなくて・・・

 ちょっと自分が恥ずかしいです(^^;

 こんな私ですが、よろしければもう少しお付き合い願えれば幸いです☆





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by tamahomishio | 2005-03-18 15:23 | 魂に効く絵本