カテゴリ:魂に効く絵本( 15 )

魂に効く絵本 --人はひとりで生きているのではない--

■ 魂に効く絵本  ~絵本は恋に似ている~

  #  2005.2.15  # 第3号
     
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       http://www.mag2.com/m/0000144564.htm


==*==*==*==*==*==*==*==*==*==*==*==*==*==*==*==*==*==*==*==*==*=

 優れた絵本、児童書は、大人の心をもわしづかみにし、揺り動かします。


     まるで恋のように。


      ':・:*:. ☆ .:*:・:'


今年の冬は雪が多いですね。

私の住む北海道の片田舎の山村では、積雪が2m近いです。
観測史上初の積雪量だと聞きました。

毎日毎日、除雪車が大活躍です。
雪の厚い毛布をかき分けて、
社会の動脈、生活道路を確保してくれます。

そこで、今号では
『はたらきもののじょせつしゃ けいてぃー』を
ご紹介いたします。


テーマは

 「人は一人で生きているのではない

 ~はたらくということ、社会の中で役割を果たすということ~」



   ☆もし読み聞かせに使うならば組み合わせたい本
    『もぐらとずぼん』



∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

● 『はたらきもののじょせつしゃ けいてぃー』

 バージニア・リー・バートン  福音館書店

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞


     ~~あらすじ~~

ケイティーはキャタピラのついている、赤い立派なトラクターです。
とても強くて大きくて、色々な仕事ができました。

夏の間はブルドーザーを付けて道を直し、
冬になると除雪機を付けて雪をかきのけました。

ある日のこと、
ケイティーの住むジェオポリスの町に、大雪が降ります。

ジェオポリスは 一日にして
真っ白い 雪の毛布の下に すっぽりと隠れてしまいました。


ケイティーの仕事仲間、小型の雪かきトラックたちは全て立ち往生。


 町中で動くことができるのは


     ケイティー ただひとりだけ。


ゆっくり、じっくり、ケイティーが雪をかいていくと、
 あちこちから「頼みます!」の声がかかります。

警察署、郵便局、電話局、電力会社、お医者さん、消防署・・・

   「頼みます! 町を守らなければなりません。

          私たちが出歩けるようにしてください!」


ケイティーは応えます。

    「よろしい。私についていらっしゃい。」
 

      ':・:*:. ☆ .:*:・:'


 「けいてぃーは、はたらくのが すきでした。
  むずかしい ちからのいる しごとが、あればあるほど、
  けいてぃーは よろこびました。」


ケイティーは 誇りをもって 自分の使命を果たしている。
道路を確保する、という使命。
ライフラインの確保。
ライフラインが切れてしまうと、
他のみんなが自分の使命をはたせない。
自分の役割を、義務を、責任を果たせない。

 おまわりさんは町を守りたい。

 郵便屋さんは郵便を届けたい。

 電話局と電力会社の人は倒れた電柱を直したい。

 お医者さんは患者を病院に運びたい。

 消防署員は火事を消したい。


 みんな 使命を、義務と責任を、果たしたい。


そして、文中には触れられていないが
細かく隅々まで描き込まれた挿絵の中で、
ケイティーが 除雪し 通れるようにした道路を使って、
さまざまな役割を果たして社会を守る人たちが描かれている。

    パン屋さんがパンを届け、

    牛乳屋さんが牛乳を配達し、

    ゴミ収集車がゴミを集めている。

大雪の中、除雪を待ってただちに働き出した彼らのおかげで、

 お腹を空かせた誰かがパンを受け取れている。

 泣いている赤ちゃんのもとへミルクが届く。

 ゴミは適切に排せつされる。


そして、先頭に立って力強く雪をかきのけるケイティーの
後ろに続く車の列の中に

 石油を運ぶタンクローリーの姿があり、

 たくさんの乗客を乗せたバスの姿がある。


この絵本は、
ライフラインである道路の確保に奮闘するケイティを
主人公にすえることで、

社会の 支えあいのシステムを浮かび上がらせることに 成功している。


道路は町の血管だ。

道路を通って必要なものが運びこまれ、不要なものが運び出される。

有機生命体としての町が維持される。

道路によって人はつながり、助け合い、支えあっている。


社会の中で、誇りをもって 自らの義務と責任と使命を果たすことで

 人は 支えあい、助け合って、 そして 生かされている。



      ':・:*:. ☆ .:*:・:'



助け合うこと。
自分の得意分野で能力を生かして、喜びを生み出し、
感謝を受け取る。喜びと感謝を循環させる。
有機生命体としての社会全体を 生き生きと活性化させる。

おまわりさんは町を守ることで。

郵便屋さんは郵便を届けることで。

電話局と電力会社。

お医者さん。

消防署員。

パン屋さん、牛乳屋さん、ゴミ収集係。

タンクローリーの運転手、バスの運転手。


みんな、自分の本分を果たすことで、

          人の役に立ち、喜ばれ感謝されている。



それが働くということ、それが仕事をするということ。
有機生命体としての町を維持すること。
つながり、助け合い、支えあい、生かしあうこと。


      ':・:*:. ☆ .:*:・:'


 「けいてぃーは もう、すこし くたびれていました。
  けれども しごとを とちゅうで やめたりなんか、
  けっしてしません・・・

  やめるものですか。」


最後から二枚目のページでは、

ケイティーの活躍で 
やっとすべての道路網を雪の中から掘り出された
ジェオポリスの町の地図が 見開きいっぱいに描かれる。


最後のページで、ケイティは とうとう帰りつく。
道路管理部の中の自分の車庫へ。


 「こうしてけいてぃーは 
  だいじな しごとを ぜんぶ すませて、
  はじめて うちへ かえりました。」


文中ではさらりとこう書かれているだけだが、
絵の中では、大きく手を振って、
疲れ切ったケイティーを迎える人の姿が何人も描かれている。


帰りを待っていてくれる人、労をねぎらってくれる人が こんなにいる。


「よくやった、よくやり通した」
「もういい、よくがんばった、ゆっくり休め」

そんな温かい声が聞こえてくるような、最後のページ。


どれほどがんばったか、知っててくれる人がいる。
正当な評価をくれる人たちがいる。

自分の 得意分野で 能力を生かして 喜びを生み出し、

   正当に評価され、正当な対価を受け取る。

それが働くということ、それが仕事をするということ。


      ':・:*:. ☆ .:*:・:'


ケイティーは 自分の仕事を誇りに思っている。

果たすべき役割があることを、
   自分にしかできない仕事があることを知っている。

なんのために自分がそこにいるのか、よくわかっている。

そして、その価値を知って、評価し、ねぎらってくれる人たちがいる。

その人たちが待っていてくれる、帰る場所がある。



こんな幸せなことがあるだろうか。



 自分の 得意分野で 能力を生かして 喜びを生み出す。

 それぞれが 誇りを持って
   それぞれの役割、義務、責任を果たし、

 つながり、助け合い、支えあい、認められ、評価される。

 それが 働くということ、仕事をするということ、
 よく生きるということ。



よき社会人としての生き方モデルを、

幼い人たちに最初に見せてくれる名作絵本。

   * 「ケイティー」は女性なんです。
     そのことも素敵ですよね♪


『はたらきもののじょせつしゃ けいてぃー』
 作・絵: バージニア・リー・バートン
訳: 石井 桃子
出版社: 福音館書店
 * 読んであげるなら4歳くらいから


      ':・:*:. ☆ .:*:・:'


 ☆もし読み聞かせに使うならば組み合わせたい本
  『もぐらとずぼん』

もぐらくんはポケット付のスボンが欲しくなりました。
ズボンを手に入れるにはどうしたらいい? 
もぐらくんはまずアマという植物を育てるところから始めます。
アマから繊維を取り、機織り機で布を織り、
色々な動物たちに裁断や裁縫を手伝ってもらい・・・

1つのズボンを作るということが、どれほど大変なことなのか。
どれほどたくさんの手間と工程が必要なのか。

    
人は一人で生きているのではない。
衣食住の全てが、たくさんの人の手を経て
手間をかけられて、私たちの手に届く。

そしてもちろん、すべて大自然の恵みあってのこと、もの。


「人は一人で生きているのではない」
もぐらくんという等身大の主人公を介し、
“ポケットのついたズボン”という身近な素材を通して、
子どもたちが そのことを実感できる絵本。


泥にまみれて田植えしたことがなく、
汗水たらして稲刈りもしたことのない自分が
毎日 お米を食べられているということは どういうことなのか。

自分が着ている温かい服は誰がどうやって作ってくれたものなのか。

それを着ていられるということはどういうことなのか。



忘れがちですよね・・・



大人も謙虚な気持ちになれます。


『もぐらとずぼん』
作: エドアルド・ペチシカ
絵: ズデネック・ミレル
訳: 内田 莉莎子
出版社: 福音館書店
  
 * 読んであげるなら4歳くらいから



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 その際、当メールマガジン、およびホームページに掲載してある情報を改変、
 抜粋はせず、全文転送、掲載をお願いします。

 また著作物ですので、転載、引用等でご利用の場合は、
 ご連絡戴ければ幸いです。

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by tamahomishio | 2005-02-16 15:15 | 魂に効く絵本

魂に効く絵本 --平穏に暮らすことの尊さを考える --

メルマガ、”魂に効く絵本 ~絵本は恋に似ている~”
記念すべき第二号のテーマは、時節柄、
「平穏に暮らすことの尊さを考える ~一瞬一瞬を大切に~」
にしたいと思います。


なぜ時節柄かというと、

1月17日はあの阪神淡路大震災から10年目の記念日だから。


そしてもちろん、スマトラ沖地震の記憶もまだ生々しいから。



取り上げようと思っている絵本は、

『せかいいち うつくしい ぼくの村』

 ☆もし読み聞かせに使うならば組み合わせたい本
『わたしのせいじゃない --せきにんについて-- 』

ご紹介いたします。


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

● 『せかいいち うつくしい ぼくの村』

 小林 豊、ポプラ社

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

     ~~あらすじ~~


 アフガニスタンの小さな村、パグマン村は、
 おいしいくだものがなる自然豊かな美しい村です。

 パグマン村に住む小さい男の子、ヤモは
 生まれて初めて、
 まちの市でさくらんぼを売ることになりました。

 戦争に行っているお兄さんの代わりに、
 お父さんのお手伝いをするのです。

 不安でしょうがないヤモですが、
 なんとかさくらんぼもスモモも全部売れました。

 お父さんは「この子のおかげ」と言ってくれました。

 帰り、お父さんはそのお金を全部使って、
 真っ白い子羊を一匹買い求めました。


 ヤモはその子羊が嬉しく誇らしくてなりません。



 村の人がみんな羊を見ているよ! 

 早く兄さんにもこの羊を見せたいな!


   この としの ふゆ、

   村は せんそうで はかいされ、

   いまは もう ありません。(p39より)



 作者が実際に訪れたアフガニスタンの村をモデルにしたお話。


  その村で、わたしは、ヤモのような小さい子どもたち、
  おとうさんのような誠実なひとたちと知り合い、
  友だちになりました。

  けれども村は、
  そののち、パグマン村とおなじように爆撃をうけ、
  破壊されました。

  なつかしいひとびとが、いまどこにるのかはわかりません。

                (作者によるあとがきより)



      ':・:*:. ☆ .:*:・:'



全39ページ中、38ページまでが、
ヤモの目から見た、穏やかで美しいある初夏の日が描かれる。

生まれて初めての町の市で、
おとうさんとは二手に分かれ、
ロバのポンパーだけを相棒に
ひとりでさくらんぼを売るという小さな試練。

そしてそれを無事乗越え、
お父さんからも認められ、
その売り上げで
家族にとって初めての羊も手に入れることができた。


小さな男の子が、

両親に温かく見守られながら小さな試練に挑み、

少し成長する、ささやかな日常の一ページ。



アフガニスタン版「はじめてのおつかい」だ。



38ページめ、無事家に帰り着いたヤモは、
子羊に、”春”という意味の「バハール」という名前をつける。

兄さんも春には戦争から帰ってくることになっている。

まさに春は未来への希望の象徴なのだ。




  そして最後のページ。




  不吉な黄土色一色に塗りつぶされたページに、


   ただ



   この としの ふゆ、

   村は せんそうで はかいされ、

   いまは もう ありません。



 この文字がならぶ。




      ':・:*:. ☆ .:*:・:'




 コ・ピーピーの何もかもが気に入って、私達は何日もそこに滞在した。
 毎日が幸せで、楽しくて、癒された。
 リゾートってこういう事を言うんだと思った。
 天国みたいな場所って、こんな場所の事を言うんだなと思った。
 私はそれまで、知らなかった。
 これを知れて本当に良かったと思った。
 日本でいる友達にも、こんなリゾートを味合わせてあげたいと思った。
 必ずもう一度来ようと思った。


 で、それらはいったいどうなっちゃったんだろう。
 あの大きな津波は、あれを全部どうしちゃったんだろう。
 ピーピー島は二つのホテル以外は全て壊滅したとニュースで聞いた。


   じゃあ、あのバンガローは?

   その下でいた鶏達は?

   鶏と遊んでいた子供たちは?

   美味しい米を炊くオーナーは?

   気のいい息子は、どうなったんだろう。

   あの流木にもたれかかって海を見ていた女の人は?

   あの手の中にいた赤ちゃんは?



   楽天日記
『ひーよん@脱出中の日記』2005年01月10日

                       より引用 

      ':・:*:. ☆ .:*:・:'



 “赤ん坊を抱いて、ぬくぬくと布団にくるまって眠っていると、
  まるでそれが当たり前のことのように思えます。
  この幸せが、永遠に続くかのように思えます。
  でも、それはある日突然に覆されるものなのかもしれない。

  だからこそ一瞬は美しいし、尊い。
  だからこそ一日一日を大切にしなければならないんだって。”


 あの日、亡くなったたくさんの人に代わって、
 ほんの神様の気まぐれで運良く残された私たちが、精一杯生きること。


 それが先立った方々に対して、私たちができる唯一のこと。


 大自然の災害を前に、人間には何も為す術がありません。


 でもそこに何かのメッセージを感じ、
 気づきを得ることができれば、

 悲劇にもまた大きな意味が生まれるのではないでしょうか。


   だから私は、ずっと震災を忘れないでいたい。

   だから私は、いまの幸せに感謝しつづけたい。

   だから私は、いつも子どもたちを愛していたい。

   だから私は、一瞬を無駄にしないようにしたい。

   それをこれからの人生の、大きな宿題にしたいと思います。


 メルマガ『ママがハッピ~なら、子どももハッピ~
タオとアービーの実録!子育てコーチング』
   2005年01月09日
   -- タオ@神戸が、震災から10年経って思うこと。--
                       より抜粋

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      .:・:*:' ☆ ':*:・:.



本田健さんの小冊子、「きっと、よくなる!」に
死ぬときに一番後悔するのは、愛を引っ込めたことだ、
という言葉があった。


「愛を示せたのに、

 気恥ずかしさとか面倒くささで、

 愛を引っ込めたこと、

 それを私は一番悔やむでしょう」


本田健さん公式ホームページ参照 )


 一寸先が闇ならば、

   今この瞬間の光を大切に味わうしかない。


心を込めて 一瞬一瞬を 歩み続けること。

一歩ごとに味わい、感謝すること。



目の前の人を愛し、つながろうとすること。

受け入れようとすること。



それはきっと 世界平和へとつながっていくと 私は信じる。


天災は避けようがない。

でもその後、助け合えますように。


戦争は避けられるはず。

みんなが 愛を体現して 生きられますように。



「平穏な日常」に感謝すること。

生かされて、今日あることに感謝すること。

目の前に愛する人が居てくれることに感謝すること。

それは決して当然のことではないのだ。

奇跡として喜んで受け取るに値することのなのだ。



そして今、この地球上に、苦しんでいる人たちがいること。

そのことを、我がことのように思いやる 想像力。



  『せかいいち うつくしい ぼくの村』
   小林 豊、ポプラ社
   * 対象年齢:8歳くらいから



 ☆もし読み聞かせに使うならば組み合わせたい本

  『わたしのせいじゃない --せきにんについて-- 』
   レイフ・クリスチャンセン (文)、 岩崎書店
   * 対象年齢:8歳くらいから


 私のせいじゃない、私は見ていただけ、

 怖くて止められなかったけど、私のせいじゃない、

 私のせいじゃない、他の子が先に叩いた、

 私のせいじゃない、私だけじゃなくみんなも一緒に叩いた、
 
 私のせいじゃない、その子に原因やきっかけがあるんだ

                     ・・・etc



    「わたしのせいじゃない?」



 黒地に その言葉だけが印刷されたページのあと、もう言葉はありません。


 ただ、白黒の写真が続きます。


   トラックに轢かれてひしゃげた三輪車、

   目隠しされ銃を向けられる少年兵、

   核爆発のきのこ雲、

   骨と皮ばかりに痩せて泣き叫ぶ幼児・・・


 本当に私のせいではないんだろうか。



 何か 責任の一端は ないだろうか。

 何か 果たすべき義務が あるんじゃないだろうか。



 こんな私にも、

 悲しみや理不尽な苦しみを世界から減らすために

 何か できることはあるんじゃないだろうか。



 重い問いを投げかけて、答えは一切提示しない、そんな絵本。


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by tamahomishio | 2005-01-17 15:11 | 魂に効く絵本

魂に効く絵本 --平穏に暮らすことの尊さを考える --

メルマガ、”魂に効く絵本 ~絵本は恋に似ている~”
記念すべき第二号のテーマは、時節柄、
「平穏に暮らすことの尊さを考える ~一瞬一瞬を大切に~」
にしたいと思います。


なぜ時節柄かというと、

1月17日はあの阪神淡路大震災から10年目の記念日だから。


そしてもちろん、スマトラ沖地震の記憶もまだ生々しいから。



取り上げようと思っている絵本は、

『せかいいち うつくしい ぼくの村』

 ☆もし読み聞かせに使うならば組み合わせたい本
『わたしのせいじゃない --せきにんについて-- 』

ご紹介いたします。


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

● 『せかいいち うつくしい ぼくの村』

 小林 豊、ポプラ社

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     ~~あらすじ~~


 アフガニスタンの小さな村、パグマン村は、
 おいしいくだものがなる自然豊かな美しい村です。

 パグマン村に住む小さい男の子、ヤモは
 生まれて初めて、
 まちの市でさくらんぼを売ることになりました。

 戦争に行っているお兄さんの代わりに、
 お父さんのお手伝いをするのです。

 不安でしょうがないヤモですが、
 なんとかさくらんぼもスモモも全部売れました。

 お父さんは「この子のおかげ」と言ってくれました。

 帰り、お父さんはそのお金を全部使って、
 真っ白い子羊を一匹買い求めました。


 ヤモはその子羊が嬉しく誇らしくてなりません。



 村の人がみんな羊を見ているよ! 

 早く兄さんにもこの羊を見せたいな!


   この としの ふゆ、

   村は せんそうで はかいされ、

   いまは もう ありません。(p39より)



 作者が実際に訪れたアフガニスタンの村をモデルにしたお話。


  その村で、わたしは、ヤモのような小さい子どもたち、
  おとうさんのような誠実なひとたちと知り合い、
  友だちになりました。

  けれども村は、
  そののち、パグマン村とおなじように爆撃をうけ、
  破壊されました。

  なつかしいひとびとが、いまどこにるのかはわかりません。

                (作者によるあとがきより)



      ':・:*:. ☆ .:*:・:'



全39ページ中、38ページまでが、
ヤモの目から見た、穏やかで美しいある初夏の日が描かれる。

生まれて初めての町の市で、
おとうさんとは二手に分かれ、
ロバのポンパーだけを相棒に
ひとりでさくらんぼを売るという小さな試練。

そしてそれを無事乗越え、
お父さんからも認められ、
その売り上げで
家族にとって初めての羊も手に入れることができた。


小さな男の子が、

両親に温かく見守られながら小さな試練に挑み、

少し成長する、ささやかな日常の一ページ。



アフガニスタン版「はじめてのおつかい」だ。



38ページめ、無事家に帰り着いたヤモは、
子羊に、”春”という意味の「バハール」という名前をつける。

兄さんも春には戦争から帰ってくることになっている。

まさに春は未来への希望の象徴なのだ。




  そして最後のページ。




  不吉な黄土色一色に塗りつぶされたページに、


   ただ



   この としの ふゆ、

   村は せんそうで はかいされ、

   いまは もう ありません。



 この文字がならぶ。




      ':・:*:. ☆ .:*:・:'




 コ・ピーピーの何もかもが気に入って、私達は何日もそこに滞在した。
 毎日が幸せで、楽しくて、癒された。
 リゾートってこういう事を言うんだと思った。
 天国みたいな場所って、こんな場所の事を言うんだなと思った。
 私はそれまで、知らなかった。
 これを知れて本当に良かったと思った。
 日本でいる友達にも、こんなリゾートを味合わせてあげたいと思った。
 必ずもう一度来ようと思った。


 で、それらはいったいどうなっちゃったんだろう。
 あの大きな津波は、あれを全部どうしちゃったんだろう。
 ピーピー島は二つのホテル以外は全て壊滅したとニュースで聞いた。


   じゃあ、あのバンガローは?

   その下でいた鶏達は?

   鶏と遊んでいた子供たちは?

   美味しい米を炊くオーナーは?

   気のいい息子は、どうなったんだろう。

   あの流木にもたれかかって海を見ていた女の人は?

   あの手の中にいた赤ちゃんは?



   楽天日記
『ひーよん@脱出中の日記』2005年01月10日

                       より引用 

      ':・:*:. ☆ .:*:・:'



 “赤ん坊を抱いて、ぬくぬくと布団にくるまって眠っていると、
  まるでそれが当たり前のことのように思えます。
  この幸せが、永遠に続くかのように思えます。
  でも、それはある日突然に覆されるものなのかもしれない。

  だからこそ一瞬は美しいし、尊い。
  だからこそ一日一日を大切にしなければならないんだって。”


 あの日、亡くなったたくさんの人に代わって、
 ほんの神様の気まぐれで運良く残された私たちが、精一杯生きること。


 それが先立った方々に対して、私たちができる唯一のこと。


 大自然の災害を前に、人間には何も為す術がありません。


 でもそこに何かのメッセージを感じ、
 気づきを得ることができれば、

 悲劇にもまた大きな意味が生まれるのではないでしょうか。


   だから私は、ずっと震災を忘れないでいたい。

   だから私は、いまの幸せに感謝しつづけたい。

   だから私は、いつも子どもたちを愛していたい。

   だから私は、一瞬を無駄にしないようにしたい。

   それをこれからの人生の、大きな宿題にしたいと思います。


 メルマガ『ママがハッピ~なら、子どももハッピ~
タオとアービーの実録!子育てコーチング』
   2005年01月09日
   -- タオ@神戸が、震災から10年経って思うこと。--
                       より抜粋

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      .:・:*:' ☆ ':*:・:.



本田健さんの小冊子、「きっと、よくなる!」に
死ぬときに一番後悔するのは、愛を引っ込めたことだ、
という言葉があった。


「愛を示せたのに、

 気恥ずかしさとか面倒くささで、

 愛を引っ込めたこと、

 それを私は一番悔やむでしょう」


本田健さん公式ホームページ参照 )


 一寸先が闇ならば、

   今この瞬間の光を大切に味わうしかない。


心を込めて 一瞬一瞬を 歩み続けること。

一歩ごとに味わい、感謝すること。



目の前の人を愛し、つながろうとすること。

受け入れようとすること。



それはきっと 世界平和へとつながっていくと 私は信じる。


天災は避けようがない。

でもその後、助け合えますように。


戦争は避けられるはず。

みんなが 愛を体現して 生きられますように。



「平穏な日常」に感謝すること。

生かされて、今日あることに感謝すること。

目の前に愛する人が居てくれることに感謝すること。

それは決して当然のことではないのだ。

奇跡として喜んで受け取るに値することのなのだ。



そして今、この地球上に、苦しんでいる人たちがいること。

そのことを、我がことのように思いやる 想像力。



  『せかいいち うつくしい ぼくの村』
   小林 豊、ポプラ社
   * 対象年齢:8歳くらいから



 ☆もし読み聞かせに使うならば組み合わせたい本

  『わたしのせいじゃない --せきにんについて-- 』
   レイフ・クリスチャンセン (文)、 岩崎書店
   * 対象年齢:8歳くらいから


 私のせいじゃない、私は見ていただけ、

 怖くて止められなかったけど、私のせいじゃない、

 私のせいじゃない、他の子が先に叩いた、

 私のせいじゃない、私だけじゃなくみんなも一緒に叩いた、
 
 私のせいじゃない、その子に原因やきっかけがあるんだ

                     ・・・etc



    「わたしのせいじゃない?」



 黒地に その言葉だけが印刷されたページのあと、もう言葉はありません。


 ただ、白黒の写真が続きます。


   トラックに轢かれてひしゃげた三輪車、

   目隠しされ銃を向けられる少年兵、

   核爆発のきのこ雲、

   骨と皮ばかりに痩せて泣き叫ぶ幼児・・・


 本当に私のせいではないんだろうか。



 何か 責任の一端は ないだろうか。

 何か 果たすべき義務が あるんじゃないだろうか。



 こんな私にも、

 悲しみや理不尽な苦しみを世界から減らすために

 何か できることはあるんじゃないだろうか。



 重い問いを投げかけて、答えは一切提示しない、そんな絵本。
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by tamahomishio | 2005-01-17 01:16 | 魂に効く絵本

私にとってのクリスマス絵本、『すてきな三にんぐみ』と『もちもちの木』。

新メルマガ、”魂に効く絵本 ~絵本は恋に似ている~”の創刊号をとうとう発行した。

遅筆のため、毎月15日発行の予定だったのに、16日朝4:30発行(苦笑)。

もちろん、早起きして4:30なわけではありません。

15日中に発行することができず、苦吟して苦吟して、空が白みかける頃、やっと発行できた、ということです・・・

しんどかった~


記念すべき創刊号は、時節柄、「クリスマス特集」。

--------以下、新メルマガ創刊号を一部改変、加筆訂正したものです------------


取り上げたいと思っている絵本は、


『すてきな三にんぐみ』と『もちもちの木』。


え?どうして?ツリーもサンタも出てこないよ? と不思議に思われたあなた。

”クリスマス”って、いったい何の日でしょう?


子どもがプレゼントをもらえる日でしょうか。

若い男女がデートをする日でしょうか。


私は、そうじゃなくて”分かち合う日”だと思っているのです。



本来、クリスマスはイエス・キリストの誕生日、

キリスト教の信者の皆さんが、主イエス・キリストの誕生日を祝うお祭りです。


しかしもっとそれはキリスト教が普及してから結び付けられたことであって、

さかのぼればもともとは冬至のお祭りだったようです。

クリスマス・ラブ
「イエス・キリストって本当に12月25日に生まれたのですか?」
 を参照ください)


クリスマス・ツリーの起源は、

雪に閉ざされ飢えに苦しむ鳥たちへの プレゼントとして

冬が極まる日である冬至に

麦の穂などを庭先の木にくくりつけたことだ

と聞いたことがあります。


夜が一番長くなり、寒さが究極を迎える冬至。


文明の発達した現代と違い

寒さや雪が 飢えや死と直結していた時代に、

「今が一番つらい時期だけど、ここさえ乗越えれば春が来るから」

と隣人同士お互いに励ましあい、

乏しいたくわえを分かち合う日だったのではないでしょうか。


それがパーティの開催やお互いのプレゼント交換など、

現代の風習につながっているのではないかと

私は解釈しているのです。


そして、体が小さく弱い存在である鳥たちへの施しに象徴されるように、

老人や病人、子沢山の家庭など、社会的に弱い立場の方々へ

特に手を差し伸べる日だったのではないでしょうか。


実際、西欧キリスト教社会では、クリスマスは施しや慈善活動など、

弱者へ手を差し伸べる日ですもんね。


なんせ、神が人を愛するあまり、ひとり子を遣わされた日ですから(^^)


ツリーもサンタも、クリスマスという単語すら出てこないけれど、

”分かち合い”がテーマと言う意味では

クリスマス精神を強く伝える二冊の絵本

『すてきな三にんぐみ』と『もちもちの木』。



ご紹介いたします。



『すてきな三にんぐみ』
 トミー=アンゲラー、偕成社

     ~~あらすじ~~


 黒マントに黒ぼうしの三にんぐみのどろぼうは、

 通行人を襲っては宝ものを奪っていました。


 ところが、ある日襲った馬車には、

 みなしごのティファニーちゃんが一人乗っているだけでした・・・


  「えものは なんにもなかったので、

   かわりに ティファニーちゃんを だいじにかかえ、

   かくれがへ・・・。」


 そしてその日を境に 三にんぐみの毎日は、

 奪う日々から、

 与える日々へと変わっていったのです。



      ':・:*:. ☆ .:*:・:'



与えることの豊かさ。

喜ばれることの豊かさ。

奪うことではなく、

与えることによって初めて人は心が満たされる。


要求して、奪いつづけた 三人組み。

いつまでそれを続けても 満たされることはなかった。

でもある日、彼らの存在を必要としてくれる幼い少女に出会った。


与え、喜ばれて、初めて心が満たされる感覚を知った。


相手が幼く無邪気で、素直に喜んでくれたこと。

ここがポイントなんじゃないかなと思う。


相手が大人で、恐縮したり申しわけながったり、

『このご恩は必ず』と何度もくどく言い募ったりしたら、

そこまで満足できただろうか。


無防備に心を開いてくれる幼い存在の前に、

彼らも心が開くことができたのでは。


真実は真実を呼び、率直さは率直さを呼ぶ。

まっすぐに必要としてくれて、まっすぐに喜びで応えてくれる。


そのまっすぐさに、彼らも自分の心の殻を脱ぎ、

必要とされる悦び、人を喜ばせることのできる喜びが

自分の中に確かにあることを認めざるを得なくなった。



      .:・:*:' ☆ ':*:・:.



  クリスマスに、幼い子どもたちにプレゼントを贈り、

  飛び跳ねて喜ぶさまを見るとき、

  より多くのものを得ているのは、与えた側かもしれない。


作者アンゲラー(ウンゲラーとも表記するようです)はこの絵本を

娘のフィービーちゃんに捧げています。


このことから、私はこの絵本はアンゲラーの精神的自叙伝なのではないかと

勘ぐってます(^^;

若い頃は、大人社会に反抗して、強引な要求を繰り返していたのではないでしょうか。

普通の若者らしく。

そんな怒れる若者アンゲラーのもとへ、ある日、

自分が守らなければ路頭に迷ってしまう小さな天使が舞い降りるわけです。


娘の誕生です。

  「えものは なんにもなかったので、

   かわりに ティファニーちゃんを だいじにかかえ、

   かくれがへ・・・。」

このページの、ティファニーちゃんを大事に大事に抱きしめる泥棒の顔・・・

はじめて授かった我が子を愛しむ顔にしか見えなくなってくるから不思議です。


そして、社会や周囲に要求ばかり突きつけていた怒れる若者も、

娘を愛し育てる過程で、与え育み愛する悦びに目覚めていく・・・

そんな自身の心境の変化をつづった絵本なのではないでしょうか。




『モチモチの木 』
斎藤 隆介 (著), 滝平 二郎(絵)、 岩崎書店


   ~~あらすじ~~

 峠の猟師小屋で、ジサマと二人っきりで暮らしている豆太。

 人一倍臆病で、夜に一人で外へ出ることができない豆太だが、

 ある初雪の舞う夜ふけ、

 急病に倒れたジサマのために 

 助けを求めて 夜の峠道を一人走り出す。

 寝巻きのまんま。

 はだしで。

 はんみちもあるふもとの村まで。


 そしてその夜、豆太は不思議なものを見た・・・


 大好きなジサマのためなら 強くなれる。

 幼い男の子が 冬の夜に遭遇した奇跡を

 情感あふれる切り絵で描く名作。


  「じぶんでじぶんを よわむしだなんて おもうな。

  にんげん、やさしささえあれば、

  やらなきゃならねえことは きっとやるもんだ。」
                   p30より



      ':・:*:. ☆ .:*:・:'
  



どんなに幼く、

どんなに無力な存在でも、

愛する人を守るためならば行動できてしまう、

人とはそんな生き物なのだ。


大切な人のためなら強くなれる。


『もちもちの木』の表紙では、しわくちゃのジサマが、

愛しくてならないという風情で豆太を抱きしめている。


豆太がジサマのために夜道を走り出したように、

ジサマは 豆太のために 毎日を 生き抜き、

無事猟師小屋に帰って来ていたのだろう。

  豆太を独りおいて死ねるわけがない。


この年で、まだ青ジシを追っかけて

肝を冷やすような岩から岩への飛び移りを

やってのけることができるのも、

豆太がいるからだろう。

  お腹をすかして待っている豆太のもとへ、

  手ぶらでは帰れない。



人は、大切な人が居て、始めて強くなれる。

必要とされなくて、どうして強くなんてなれるだろう?

信じて待っていてくれる人がいなくて、

どうしてがんばれるだろう?

愛する、ということは惜しみなく与えることなのだと、改めてそう思う。


   君には 

   大切な人がいますか?

   人は・・・

   大切な何かを

   守りたいと思ったときに、本当に強くなれるものなんです

               (TVアニメ ナルトより)



      .:・:*:' ☆ ':*:・:.




 ---質問:クリスマスには、どうしてプレゼントをするのですか?---

  クリスマスはイエスの誕生日です。

  それでは、イエスにバースデー・プレゼントをあげてはどうでしょうか。

  「でも、どうやって?」 

   イエスは、次のように言いました。

  「わたしの兄弟であるこれらの最も小さい者のひとりにしたのは、

  すなわち、わたしにしたのである。」(マタイによる福音書 25章40節)

  つまり、困っている人を助けたり、

  誰かに優しくすることは、イエスに対してしていることとなり、

  こうしてあなたもイエスにバースデー・プレゼントを贈れるのです。

   「クリスマス・ラブ」クリスマスには、どうしてプレゼントをするのですか?  
   より抜粋



      ':・:*:. ☆ .:*:・:'




『すてきな三にんぐみ』と『もちもちの木』が、

本来のクリスマス精神を強く伝える絵本だということは

納得いただけたでしょうか。

クリスマスを、ただのお祭り騒ぎの日、イベントの日、とするのは

もったいない。


大好きな人 身近な人の幸せを願う日、

お互いに喜びを分かち合う日、

自分にできる精一杯の行為で誰かを支える日 だと、

子どもたちにも伝えることができたら、素敵ですよね。






『すてきな三にんぐみ』 トミー=アンゲラー、偕成社
 * 読んであげるなら4歳くらいから


『モチモチの木 』斎藤 隆介 (著), 滝平 二郎(絵)、 岩崎書店
 * 読んであげるなら4歳くらいから
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by tamahomishio | 2004-12-17 21:05 | 魂に効く絵本

私にとってのクリスマス絵本、『すてきな三にんぐみ』と『もちもちの木』。

新メルマガ、”魂に効く絵本 ~絵本は恋に似ている~”の創刊号をとうとう発行した。

遅筆のため、毎月15日発行の予定だったのに、16日朝4:30発行(苦笑)。
もちろん、早起きして4:30なわけではありません。
15日中に発行することができず、苦吟して苦吟して、空が白みかける頃、やっと発行できた、ということです・・・

しんどかった~

記念すべき創刊号は、時節柄、「クリスマス特集」。

--------以下、新メルマガ創刊号を一部改変、加筆訂正したものです------------


取り上げたいと思っている絵本は、


『すてきな三にんぐみ』と『もちもちの木』。


え?どうして?ツリーもサンタも出てこないよ? と不思議に思われたあなた。

”クリスマス”って、いったい何の日でしょう?

子どもがプレゼントをもらえる日でしょうか。
若い男女がデートをする日でしょうか。

私は、そうじゃなくて”分かち合う日”だと思っているのです。



本来、クリスマスはイエス・キリストの誕生日、
キリスト教の信者の皆さんが、主イエス・キリストの誕生日を祝うお祭りです。


しかしもっとそれはキリスト教が普及してから結び付けられたことであって、
さかのぼればもともとは冬至のお祭りだったようです。

クリスマス・ラブ
「イエス・キリストって本当に12月25日に生まれたのですか?」
 を参照ください)


クリスマス・ツリーの起源は、
雪に閉ざされ飢えに苦しむ鳥たちへの プレゼントとして
冬が極まる日である冬至に
麦の穂などを庭先の木にくくりつけたことだ
と聞いたことがあります。


夜が一番長くなり、寒さが究極を迎える冬至。


文明の発達した現代と違い
寒さや雪が 飢えや死と直結していた時代に、
「今が一番つらい時期だけど、ここさえ乗越えれば春が来るから」
と隣人同士お互いに励ましあい、
乏しいたくわえを分かち合う日だったのではないでしょうか。

それがパーティの開催やお互いのプレゼント交換など、
現代の風習につながっているのではないかと
私は解釈しているのです。

そして、体が小さく弱い存在である鳥たちへの施しに象徴されるように、
老人や病人、子沢山の家庭など、社会的に弱い立場の方々へ
特に手を差し伸べる日だったのではないでしょうか。

実際、西欧キリスト教社会では、クリスマスは施しや慈善活動など、
弱者へ手を差し伸べる日ですもんね。

なんせ、神が人を愛するあまり、ひとり子を遣わされた日ですから(^^)

ツリーもサンタも、クリスマスという単語すら出てこないけれど、
”分かち合い”がテーマと言う意味では
クリスマス精神を強く伝える二冊の絵本
『すてきな三にんぐみ』と『もちもちの木』。


ご紹介いたします。



『すてきな三にんぐみ』
 トミー=アンゲラー、偕成社

     ~~あらすじ~~

 黒マントに黒ぼうしの三にんぐみのどろぼうは、
 通行人を襲っては宝ものを奪っていました。

 ところが、ある日襲った馬車には、
 みなしごのティファニーちゃんが一人乗っているだけでした・・・


  「えものは なんにもなかったので、
   かわりに ティファニーちゃんを だいじにかかえ、
   かくれがへ・・・。」


 そしてその日を境に 三にんぐみの毎日は、
 奪う日々から、
 与える日々へと変わっていったのです。



      ':・:*:. ☆ .:*:・:'



与えることの豊かさ。

喜ばれることの豊かさ。

奪うことではなく、

与えることによって初めて人は心が満たされる。


要求して、奪いつづけた 三人組み。
いつまでそれを続けても 満たされることはなかった。
でもある日、彼らの存在を必要としてくれる幼い少女に出会った。


与え、喜ばれて、初めて心が満たされる感覚を知った。


相手が幼く無邪気で、素直に喜んでくれたこと。
ここがポイントなんじゃないかなと思う。


相手が大人で、恐縮したり申しわけながったり、
『このご恩は必ず』と何度もくどく言い募ったりしたら、
そこまで満足できただろうか。


無防備に心を開いてくれる幼い存在の前に、

彼らも心が開くことができたのでは。


真実は真実を呼び、率直さは率直さを呼ぶ。

まっすぐに必要としてくれて、まっすぐに喜びで応えてくれる。


そのまっすぐさに、彼らも自分の心の殻を脱ぎ、
必要とされる悦び、人を喜ばせることのできる喜びが
自分の中に確かにあることを認めざるを得なくなった。



      .:・:*:' ☆ ':*:・:.



  クリスマスに、幼い子どもたちにプレゼントを贈り、
  飛び跳ねて喜ぶさまを見るとき、
  より多くのものを得ているのは、与えた側かもしれない。

作者アンゲラー(ウンゲラーとも表記するようです)はこの絵本を
娘のフィービーちゃんに捧げています。

このことから、私はこの絵本はアンゲラーの精神的自叙伝なのではないかと
勘ぐってます(^^;

若い頃は、大人社会に反抗して、強引な要求を繰り返していたのではないでしょうか。
普通の若者らしく。

そんな怒れる若者アンゲラーのもとへ、ある日、
自分が守らなければ路頭に迷ってしまう小さな天使が舞い降りるわけです。

娘の誕生です。

  「えものは なんにもなかったので、
   かわりに ティファニーちゃんを だいじにかかえ、
   かくれがへ・・・。」
このページの、ティファニーちゃんを大事に大事に抱きしめる泥棒の顔・・・
はじめて授かった我が子を愛しむ顔にしか見えなくなってくるから不思議です。

そして、社会や周囲に要求ばかり突きつけていた怒れる若者も、
娘を愛し育てる過程で、与え育み愛する悦びに目覚めていく・・・

そんな自身の心境の変化をつづった絵本なのではないでしょうか。




『モチモチの木 』
斎藤 隆介 (著), 滝平 二郎(絵)、 岩崎書店

   ~~あらすじ~~

 峠の猟師小屋で、ジサマと二人っきりで暮らしている豆太。
 人一倍臆病で、夜に一人で外へ出ることができない豆太だが、
 ある初雪の舞う夜ふけ、
 急病に倒れたジサマのために 
 助けを求めて 夜の峠道を一人走り出す。

 寝巻きのまんま。

 はだしで。

 はんみちもあるふもとの村まで。


 そしてその夜、豆太は不思議なものを見た・・・


 大好きなジサマのためなら 強くなれる。
 幼い男の子が 冬の夜に遭遇した奇跡を
 情感あふれる切り絵で描く名作。


  「じぶんでじぶんを よわむしだなんて おもうな。
  にんげん、やさしささえあれば、
  やらなきゃならねえことは きっとやるもんだ。」
                   p30より



      ':・:*:. ☆ .:*:・:'
  



どんなに幼く、

どんなに無力な存在でも、

愛する人を守るためならば行動できてしまう、

人とはそんな生き物なのだ。


大切な人のためなら強くなれる。


『もちもちの木』の表紙では、しわくちゃのジサマが、
愛しくてならないという風情で豆太を抱きしめている。

豆太がジサマのために夜道を走り出したように、
ジサマは 豆太のために 毎日を 生き抜き、
無事猟師小屋に帰って来ていたのだろう。

  豆太を独りおいて死ねるわけがない。


この年で、まだ青ジシを追っかけて
肝を冷やすような岩から岩への飛び移りを
やってのけることができるのも、
豆太がいるからだろう。

  お腹をすかして待っている豆太のもとへ、

  手ぶらでは帰れない。



人は、大切な人が居て、始めて強くなれる。
必要とされなくて、どうして強くなんてなれるだろう?

信じて待っていてくれる人がいなくて、
どうしてがんばれるだろう?

愛する、ということは惜しみなく与えることなのだと、改めてそう思う。


   君には 
   大切な人がいますか?

   人は・・・
   大切な何かを
   守りたいと思ったときに、本当に強くなれるものなんです
               (TVアニメ ナルトより)



      .:・:*:' ☆ ':*:・:.




 ---質問:クリスマスには、どうしてプレゼントをするのですか?---

  クリスマスはイエスの誕生日です。
  それでは、イエスにバースデー・プレゼントをあげてはどうでしょうか。
  「でも、どうやって?」 
   イエスは、次のように言いました。
  「わたしの兄弟であるこれらの最も小さい者のひとりにしたのは、
  すなわち、わたしにしたのである。」(マタイによる福音書 25章40節)

  つまり、困っている人を助けたり、
  誰かに優しくすることは、イエスに対してしていることとなり、
  こうしてあなたもイエスにバースデー・プレゼントを贈れるのです。
   「クリスマス・ラブ」クリスマスには、どうしてプレゼントをするのですか?  
   より抜粋



      ':・:*:. ☆ .:*:・:'




『すてきな三にんぐみ』と『もちもちの木』が、
本来のクリスマス精神を強く伝える絵本だということは
納得いただけたでしょうか。

クリスマスを、ただのお祭り騒ぎの日、イベントの日、とするのは
もったいない。


大好きな人 身近な人の幸せを願う日、
お互いに喜びを分かち合う日、
自分にできる精一杯の行為で誰かを支える日 だと、
子どもたちにも伝えることができたら、素敵ですよね。






『すてきな三にんぐみ』 トミー=アンゲラー、偕成社
 * 読んであげるなら4歳くらいから


『モチモチの木 』斎藤 隆介 (著), 滝平 二郎(絵)、 岩崎書店
 * 読んであげるなら4歳くらいから
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by tamahomishio | 2004-12-17 15:03 | 魂に効く絵本