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たとえ赤い糸の相手と巡り会えても【夫との出会い その14】

「こんな人でないと結婚しない」と思い描いていたその通りの人と出会う。
しかも旅先で。

先方までが私を気に入ってくれた。

奇跡ですよね。

赤い糸の相手だったということだと思っています。

でも、その後の展開は全然スムーズじゃなかった。

育った環境の違い、今いる環境の違い、趣味の違い、感覚の違い、すべてがすれ違って、つらくてつらくてたまらなかった。

苦しいばかりの毎日・・・。

とうとうつきあいだして数ヶ月後、別れました。


「偶然にばったり」もあり得ない遠距離恋愛です。

いったん別れてしまえば、復縁は難しい。

普通ならここで復縁はないことでしょう。



しかし、運命の天使様が微笑んでくれました。



別れてから1ヶ月ほどたった頃、電話が鳴りました。

韓国のソウルの安宿で一緒にたむろっていた仲間からでした。

彼との出会いの舞台になった、あの安宿です。


「“金髪の日本人”さんのところに泊めてもらってスキーしようと思うんだけど、一緒に行こうよ!」


その子は細かいことにはこだわらないニコニコ朗らかな男の子で、

  「“金髪の日本人”さんとは実はその後つきあって別れたので、
  気まずくてとても行けない」

と断っても

  「そう言わずに行こうよ」
  「いいじゃんいいじゃんそんなこと気にするなよ」

の一点張り。



普通、そんな理由を聞かされたら「そう・・・ごめんね・・・」とすぐに引っ込みませんか?




その子はニコニコと爆弾発言を平然と口にするような、それで
周囲が凍っていても気づかないような、そんな天然キャラでした(^^)



でも、そのカラリとした明るさに「別にいっかー」と行く気にさせられたんですから、私たち二人の恩人ですね。。。。

最近すっかりご無沙汰してますが、Kくん、感謝してます!



もちろん、嫌いになって別れたわけじゃなかったからこそ行こうかなと思えたんですよね。

そうでなかったら彼も歓迎してくれなかったことでしょう。

共通の話題がなくって寂しい、とか、私は寂しがりやで長距離恋愛には向かない、とか、そんな理由で「ちょっと無理かな」と思ったところに“金髪の日本人”さんが「僕とつきあっていてつらいなら別れようか」と身を引いてくれた。

そういう別れ方でしたから。

ドロドロの傷つけあいをして別れたわけじゃなかった。

その後もたまには電話で話してましたし・・・。

でも、「別れ」を口にしたのが彼からだったこともあり、「振られた」いう思いもあって、気まずいのは気まずかったのです・・・。



というわけで、朗らかで細かいことは気にしないKくんに強引にひっぱられる形で、富良野の彼のところにスキーに行きました。

出会ってからほぼ一年たった、初春の頃だったのではないでしょうか。



久々に訪れる彼の部屋はやっぱり素敵で、彼の手料理はやっぱり手際よく、
盛りつけも凝っていて、おいしい。


そして雪山での彼の姿はとっても格好良かったのです!(*^^*)


私の理想の男性の条件のうちの次の二つを十二分に満たす姿でした・・・

「大胆で実行力がある人」

「生命力の強い人。サバイバル能力のある人。
 自分の手で家を建てたり、自分で井戸を掘って水を確保できたりするような、
 山から獲物をぶら下げて帰ってきたりできるような、そんな人。」



スキー場なので当たり前ですが、雪が積もっていて寒いんですよ(^^;

で、彼も大阪出身で、つい数ヶ月前まで九州に住んでいた人のはずなんですよ。

北海道の冬なんて、初体験のはず。

スキー自体、初心者同様だと自分でも言っていて、決してそんなに上手ではない。



なのに、すごく堂々と生き生きと振る舞っている。

寒さや雪に全くたじろぐ様子がない。

アパートの前の雪かきとかをする姿が力強くて要領良くって、しかも全然めんどくさそうじゃない。
しんどそうじゃない。

私が慣れない重いスキー板を運ぶのに手間取っていると、片手でひょいひょい運んでくれる。

すごく親身に指導してくれて、教えてくれる。

それも全然偉そうじゃない。

「そういう俺も下手なんやけどな」と言ってハハハと屈託なく笑う。

こけるたび、「俺こんなとこでこけた~!」といちいち大笑い(^^)




またまた目がハートになりました・・・

正直に言って、惚れ直しました・・・(*^^*)



やっぱり私はこの人がいい!

ちょっとくらい趣味が合わなくても、感覚が違っても、ちょっとくらい寂しい思いをすることになっても、私はこの人じゃなきゃ嫌なんだ。

とにかく私はこの人がいいんだ。




でも、短い滞在期間はあっという間に過ぎ、帰る日が近づいてきました。


そんなとき、また“天然”くんのKくんが爆弾発言をしたのです・・・


(つづく)








.。.・:*: ☆ .:*:・:'





子どもの頃から思い描いていた理想の男性と出会った。

旅先で。

もうこれは運命の赤い糸だとしか思えない。

しかも、相手も私を好きだと言ってくれるようになった。

奇跡的に。





でも、出会うだけでは物語は進みませんでした。

このシリーズを書いていて気がついたこと。



「チャンスが巡ってきても、それをつかんでモノにするのは自分の行動力」

「出会った後、関係性を築いていくのは自分の努力」





人間関係はかくも難しい。

たとえ運命的な出会いだろうと、赤い糸の相手であろうと、容赦なく。

by tamahomishio | 2005-08-23 19:25
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